...万一の場合に備える為に...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...また世には露西亜(ロシア)の復讐戦に備えるがために...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...小野組はこの火急に備える余裕がなくて破産したのであるが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...三十歳前後に至って始めて顔が赭(あか)く焼けて来て脂肪(しぼう)を湛(たた)え急に体が太り出して紳士(しんし)然たる貫禄(かんろく)を備えるようになるその時分までは全く婦女子も同様に色が白く衣服の好みも随分柔弱(にゅうじゃく)なのである...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...そうしてあらかじめこれに備えることには十分な可能性がある...
寺田寅彦 「新春偶語」
...備える必要があると考えるからである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...従ってそれがいつかは一つの思想体系を備えることになるならば...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...それに備えるためには無知の一定形態に思想とか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...著作権法実施に備えるために著作権審査会の構成の目論み...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...まだ他日に備えるために耕雲斎や藤田の手許(てもと)に最後まで残してあったのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに備えるの要害を利用すること...
中里介山 「大菩薩峠」
...我ながら――人獣に備える心は不断に怠ったとは言えないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところがこの櫓は馬賊の来襲に備えるために...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...形を備えるべき力のあるもの...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...(b)我々が異常な場合に備えるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...民衆の用に備えることができないではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...さては、程なく勝入の軍勢も、どの山かに、備えるであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...まず食物を備えることによってである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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