...神酒(みき)を備えるのが慣例になっている...
芥川龍之介 「忠義」
...植物や動物はたいてい人間よりも年長者で人間時代以前からの教育を忠実に守っているからかえって災難を予想してこれに備える事を心得ているか少なくもみずから求めて災難を招くような事はしないようであるが...
寺田寅彦 「災難雑考」
...流行の姿を備えるためには少なくも時と空間いずれか...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...行動主義があのような実質を備えるようになったのは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...従ってそれがいつかは一つの思想体系を備えることになるならば...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...司教は祈祷所(きとうしょ)に備える祭壇を作っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しばしば閣下の祈祷所に美しい新しい祭壇を備える費用を出し合ったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...マホガニーの道具を備えるようなもので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「時しもあれや、時こそあれ、一天俄に、掻き晴れて、眺め見渡す隅田川、あれ鳥が鳴く、犬が鳴く――総勢八千六百余騎、おめき渡って打ちかかれば、武田信玄公におかせられましては、いざ、強敵の御入来、せくな、騒ぐな、周章てるな、明日という日が無いじゃ無し、と、忽ち、備える、四十と八陣...
直木三十五 「南国太平記」
...まだ他日に備えるために耕雲斎や藤田の手許(てもと)に最後まで残してあったのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...米軍の上陸に備える水際戦闘の訓練だとばかり思っていたが...
久生十蘭 「ノア」
...ミーファは力と強さを兼ね備えると同時に...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...起りうるあらゆる場合に備える方がよい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「我々は霊魂を鍛練することによってあらゆる苦難に対して備えることができる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いわばそれは「あらかじめ備える法」mthode de prparation である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その実(みのり)の日に備えるための最初の支度である...
柳宗悦 「工藝の道」
...民衆の用に備えることができないではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...賊軍の襲来に備える兵馬兵糧の料(しろ)はもとよりのこと...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索