...傍近(そばちか)く見もし又語りもしたいので...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...魏法師は喬生の顔を遠くのほうからじっと見ていたが、傍近くへ行くと、「えらい妖気だ、なんと思ってここへ来た」喬生は驚いた...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...此の時既に火は三人の傍近くまで燃えひろがって...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...其の傍近の種族が有する國語に比較し...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...傍近く引き寄せた燭台の存在が無意味でないことを知りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この玉手箱の傍近いところへ持寄せ...
中里介山 「大菩薩峠」
...強(た)つて傍近く召使ひ度いと人橋を架(か)けて執拗(しつ)こく申込んだ上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もし傍近くにいたならば...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...何か用かと氷袋を片寄せて傍近く寄るに...
樋口一葉 「うつせみ」
...何(なに)か用(よう)かと氷嚢(こほりぶくろ)を片寄(かたよ)せて傍近(そばちか)く寄(よ)るに...
樋口一葉 「うつせみ」
...何時か私達の傍近くに立って居たではありませんか...
広津柳浪 「昇降場」
...直ちに傍近の私塾へ通わせると言うのだから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...傍近くに一つの人影があつた――何の姿だらうか...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...龍子の傍近くに居られるということだけでも...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...王様の傍近く進み寄って...
夢野久作 「白髪小僧」
...がやがて傍近く歩み寄って来て...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...傍近く寄るものが...
横光利一 「花園の思想」
...まったく偶然にしてもこんなに傍近く千鶴子といることは一度も船中ではなかったから...
横光利一 「旅愁」
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