...」と撫子(なでしこ)を又(また)路傍(みちばた)へ...
泉鏡太郎 「艶書」
...そして彼の傍を通つて海岸の方へ行きかけたが...
田中貢太郎 「蟇の血」
...総領女は其の傍へ往ってほんとうの母親だろうかと其の顔を覗いて見た...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...触ラレタ傍カラ直グト綺麗ニ流シチャワナイト気味ガ悪イ」予ハタヾ水ヲ呑マサレタ気ガシタヾケダッタ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...路傍の松の梢(こずえ)にヒラヒラして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼は人家のすぐ傍(わき)に寄って...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一同は言いあわしたように傍らに縊死の支度にとりかかった...
中村地平 「霧の蕃社」
...お延はまたその傍(そば)に立っている若い紳士を見ない訳に行かなかった...
夏目漱石 「明暗」
...我慢のなりかねた主水は傍にあつた友之助の脇差を取つて一ト思ひに突いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...筏橋(いかだばし)の傍(そば)でにっこり笑ったよ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...傍に突っ立ってるならず者の様子を窺(うかが)った...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...ただ傍聴者をあてこんだだけの議題が論じられたあとで――たいていは築港のことです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...ふと傍(かたわ)らに一青年のあるに心付き...
福田英子 「妾の半生涯」
...傍目(わきめ)も触らさず一心不乱に茲処(ここ)を先途(せんど)と解剖して見るが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...彼女の傍で、息子は次第に大きくなって来た...
宮本百合子 「アンネット」
...ウムと言って火の傍に包みを下ろし...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...尚帯花香傍架頭...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...傍には「瞬」が心配そうにうろうろしています...
夢野久作 「白髪小僧」
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