...もう一度書いてみたけど、この字は偽筆って言われるような、何か違う感じがする...
...彼は偽筆を見破るのが得意で、その技術を磨くために書店で書いた字を見比べている...
...この書画展では、偽筆と思われる作品が混ざっているという噂もある...
...鑑定人はそれが偽筆であることを確信し、その理由を説明した...
...彼女は偽筆に引っかからないように、自分でも鑑定の勉強をしているそうだ...
...また一方では偽筆を書く...
岩野泡鳴 「耽溺」
...「………」さきの偽筆は自分のために利益と見えたことだが...
岩野泡鳴 「耽溺」
...偽筆の手習反故を残し...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...本の背中の文字は野枝子に偽筆を頼む...
大杉栄 「獄中消息」
...それが偽筆でさえなければ...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...偽筆の署名まで拵(こしら)えて写真に出すやなんてあんまり悪辣(あくらつ)ですさかい...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...“苧環をくりかけてあり梅の宿”“何処やらに鶴の声きく霞かな”“駒ヶ嶽に日和さだめて稲の花”井月の偽筆! 彼は地下で微苦笑してゐることだろう!┌塩原本家 軸...
種田山頭火 「旅日記」
...そろ/\時節を当込んで扇子団扇の偽筆揮毫をもするつもりで...
永井荷風 「来訪者」
...予めその偽筆を作らうと思ふ文士の家を訪問し其の書斎の様子を窺ひ...
永井荷風 「来訪者」
...よく偽筆(ぎひつ)へ贋落款(にせらっかん)などを押(お)して売りつけるそうだから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...あれでも価値(ねうち)にしたら今じゃよっぽどするでしょう」昔し島田は藤田東湖(ふじたとうこ)の偽筆に時代を着けるのだといって...
夏目漱石 「道草」
...好い加減な書画の鑑定自分の偽筆に感心した海舟翁書画の鑑定ほど難かしいものはない...
山本笑月 「明治世相百話」
...すぐに一通の偽筆...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...大阪侯の家来の吉良(九太夫(だいふ))が其(その)画家への礼金を着服(ちやくぶく)して偽筆の扇を主君に差出す...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...その蕭譲(しょうじょう)という者じつに偽筆(ぎひつ)の名人なのだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...得意の偽筆をふるい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...偽筆の名人蕭譲(しょうじょう)と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...時雨笛(しぐれのふえ)から出た立派な証拠もあるではござらぬか」「他人の偽筆といわれればそれまででしょう...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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