...この自ら偽るの陋(ろう)を敢てしなかつたことばかりである...
芥川龍之介 「僻見」
...自己を偽ることを何とも思はん様になツて居る...
石川啄木 「漂泊」
...連れて来た赤ン坊を今産れたと偽る様に産婆と腹を合せてその場を繕(つくろ)ったのが今のお玉...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...(云おうか――偽るまい――打明けようか)と...
直木三十五 「南国太平記」
...しかしその時の彼は偽るのが厭(いや)であった...
夏目漱石 「明暗」
...今日では隠し偽ることができる...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...自然の事実を偽る可能性はない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...いちばん重い罪でなくてはいけないものでしょうか? 二番目に重い罪では?」「いちばん重い罪でなくては神を偽ることになります...
平林初之輔 「悪魔の聖壇」
...この婦人画家がどんなに自分を偽ることができない心をもっていたかを痛感する...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...偽る者などと云えば...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...我々は前にいった嘘を救おうとして我々みずからを偽る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その鏡の前にすべての器物は姿を偽ることができぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...偽ることは許されない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...その補助機関が如何に誤魔化そうとしても鼻の表現ばかりは偽る事が出来ないものであるという事は...
夢野久作 「鼻の表現」
...▼しかし鼻の表現だけは偽る事も誤魔化す事も出来ない...
夢野久作 「鼻の表現」
...これ世上を欺瞞(ぎまん)し上を偽る...
吉川英治 「私本太平記」
...家臣や骨肉を偽るために...
吉川英治 「新書太閤記」
...なぜ自分を偽るかと...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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