...僅(わず)かな原因ですぐ陥った一つの小さな虚偽の為(た)めに...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...虚偽の報告を持ちかえらねばならなくなって...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...これに反して歌舞伎の舞台は何処までも虚偽の世界であって...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...少くともかかる像を空虚で偽のものとして無視しよう...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...その云わば虚偽の法則が...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...無意識的虚偽の一つ一つの場合に就いて語ることは...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...そのイデオロギーの真理対虚偽の関係が編成されていることが発見される...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...然るに真偽の鑑別容易ならず...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...虚偽の壁で取り囲まれた者の泣き方...
永井隆 「この子を残して」
...真偽のほどは知らないが...
中谷宇吉郎 「未来の足音」
...私は強(し)いて兄さんから偽の内容を聞こうともしませんでした...
夏目漱石 「行人」
...あの偽のサンテレーヌ伯爵の事件にならってことを進めることが大切です...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...羞かしそうに偽の三津五郎のそばへ寄って行って...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...偽の伝言が作戦開始の時であり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...虚偽の富を手に入れさせた時は...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...真偽の計量が正しく行われることもある...
山本周五郎 「青べか物語」
...鉄で作られた虚偽の函(はこ)のように範宴の膝はいつまでも痺(しび)れを知らずに真四角なのである...
吉川英治 「親鸞」
...真偽の点を追ってみたに過ぎないけれど...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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