...干魚(ひうを)を売る女 何の健気な事がありますものか? 捨てられた妻子の身になれば...
芥川龍之介 「往生絵巻」
...何といふ健気な決心でせう...
芥川龍之介 「杜子春」
...私はいつも母の健気な姿を憶うて感謝している...
上村松園 「母への追慕」
...妹の健気な気性をほめ...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...深雪の健気な決心を見ると共に...
直木三十五 「南国太平記」
...健気な女だった! 彼女は独身時代からの貯金をはたいて買ってくれたんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...失った時間を取り戻そうと健気な学生はダンスをしながら...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...頼りない無能の夫の為に健気な祈念を凝らす――彼女はそんな想ひを拵へて...
牧野信一 「蝉」
...働く乙女の健気な様に魅せられ...
牧野信一 「日本橋」
...僕の健気な妻はNへの手紙の度に...
牧野信一 「Hasty Pudding」
...が僕の健気な妻はNの手紙の度に...
牧野信一 「ライス・ワッフルの友」
...彼女たちの健気な歩みを妨げるのであります...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...柔順なそして健気な心を持つた女であるのだらう!「私...
水野仙子 「脱殼」
...そして円周や弧線の上に続いてゐる絶えまもないそれらの瞬間の風に揺いでゐる帷のやうな中心にやがてあなたの落ちついた耳は颯々と迸りただ一すぢに疾走するその健気な意志のありかを聞きとらないでせうか? そしてまたそれの努力の頂点に華やかな円天井の頂きに代るがはる立ち現れては死んでゆく水の作つた小さなオレンヂのころころと閃めいて触れあふ微かな響をも間もなくあなたの心は捕へたいと願ふでせう...
三好達治 「測量船拾遺」
...健気な志は不明になるのである...
柳田國男 「地名の研究」
...路傍にタタキ付けられて救いを求めている小鳥のような彼女のイジラシイ態度……バスケット一つを提(ひっさ)げて職を求めつつ街を彷徨(ほうこう)する彼女の健気な...
夢野久作 「少女地獄」
...そしてまた、初めて、健気なことよと、子を称(ほ)めた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「健気なご精進よ」といったが...
吉川英治 「親鸞」
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