...塔の頂上をしめている大実験室の扉の前に立ち停ると...
海野十三 「宇宙女囚第一号」
...そのうちにエレベーターは、速力をゆるめて、ぴったりと停る、扉があく...
海野十三 「海底都市」
...お爺さんの頬杖ついてゐる机の端にちよんと停る...
太宰治 「お伽草紙」
...こんな所で停るなんて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...汽車がごくんと停ると...
津村信夫 「猟人」
...』ヘーレーしかく宣んすれば、ヘープァイストス持ち來す不思議の神火、眞先(まつさき)に平野に燃えて、累々と伏せる屍(しかばね)、アキリュウス倒せしものを燒き盡す、平野はかくて皆乾き、輝く川の水停る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...私の目に停る所には何処にでも...
中原中也 「ヂェラルド・ド・ネルヴァル」
...その汽車の踏切から少し離れたR駅に停る...
原民喜 「小さな村」
...そこへ立ち停るより仕方がなかった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...「さあ、――聞いたようにも思うが」「おそのっていうおかみさんがいたって」と云って、静かにおりうは振り向いた、「――お師匠さん、知ってらっしゃるんでしょう」蝶太夫はあいまいに頷いた、「そう云えば、ひところごひいきになったことがあるようだけれど」「うそ仰しゃい」とおりうが云った、「あたしすっかり聞きましたよ」七「聞いたって、なにを」「その人をうまくたらして、三年の余も逢い続けていたって」おりうは溶けるような眼で彼を見た、「その人には病身の良人(おっと)があったけれど、お師匠さんにのぼせあがって、良人の面倒もみず、夢中になって逢曳きを続けていたんですって」「ちょっと、ちょっと待った」彼は手をあげて遮(さえぎ)った、「そんないったいそんなことを誰から聞いたんです」「名がわかれば云いぬけができると思うんですか」「私は芸人です」と彼は坐り直した、「芸人にごひいきは付き物だし、ごひいきなしに芸人は勤まるものじゃあありません」「むさし屋の人もごひいきだけだったの」「少なくとも、おりうさんを知るまえのことです」「そう固くならないで」おりうは微笑し、膝ですり寄って燗徳利を取った、「お酌をしましょう、あら、手が震えてるじゃないのお師匠さん、あたしやきもちをやいてるんじゃないのよ、ただ本当のことが知りたかっただけ」「本当のことを云いましょう」「そんなに固くならないで」とおりうはまた微笑した、「どうぞもう一つ」「おりうさんは」盃(さかずき)を下に置いて彼は屹(きっ)となった、「私の云うことを信用してくれないんですか」「作り話を信用しろって云うの」「むさし屋のごしんぞさんとは、慥かに逢っていました」彼は証言するように云った、「けれどもそれは愛情でもなんでもありゃあしない、ごひいきと芸人のつきあいというだけなんです、貴女だっておよそ察しているだろうけれど、芸人はごひいきのうしろ楯(だて)と、引立てがなければやってはゆけません」おりうはながし眼をくれた、「あら、そうかしら」「派手なしょうばいだから金が要ります、恥ずかしいことを云うようだが、着る物や身に付ける物、なかまのつきあいもあるし、芝居へ出るにしたって表方、裏方、道具方なんぞにつけ届けをしなければならない、たとえば」彼はもの悲しげに云った、「そのつけ届けが足りなかったばかりに、出語り山台が崩れて、けがをした太夫もいるくらいです」「それでむさし屋のおかみさんなんぞも、お金だけがめあてで逢っていたのね」「もちろんですよ」彼は唾をのんだ、「貴女は御存じないだろうけれど、あの女はたいへんな浮気者で、私のほかに男が幾人いたか知れやあしません、尤(もっと)も、――御亭主という人が癆(ろうがい)病みで、陰気な、味もそっけもない人だっていうことだから」「注ぎましょう」おりうは徳利を取った、「飲みながらお話しなさいな」蝶太夫は盃を持った、「ほかに話すことなんかありゃしません、むさし屋の御亭主は血を吐きながら、ごしんぞといっしょに自火で焼け死んだそうだが、金のあるに任せて勝手なことばかりしたから、罰(ばち)が当ったようなもんでしょう」「もっとお重ねなさいな」「因果というものはあるもんだ」蝶太夫は飲みながら続けた、「あのごしんぞをあんな浮気者にしたのも、御亭主の罪でしょう、どっちもどっち、結局お互いの罪でお互いが罰に当った、あの二人が夫婦になったのが、そもそも因果というもんでしょうさ」「それで、――」とおりうが云った、「お師匠さんには罰は当らないのね」「私に罰が」と彼はおりうを見た、「どうして私に罰が当るんです」「いいわよ、めしあがれ」おりうは酌をしてやった、「あとをつけましょうね」そしておりうが立ちあがったとき、廊下の向うから暴(あら)あらしい足音が近づいて来、襖の外で停ると、「こちらに岸沢の師匠はいますか」と声をかけた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...七の四栄二が立停ると...
山本周五郎 「さぶ」
...万三郎が立停ると...
山本周五郎 「風流太平記」
...停るまでは動きが分らなくなるという魔力に人はかかってしまう...
横光利一 「鵜飼」
...公園らしい青草が見えると立ち停るのだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...が、立ち停るとまた、「ほんたうか、」と訊いた...
横光利一 「悲しめる顔」
...俄(にわか)に買気(かいけ)が停ると...
横光利一 「上海」
...「爾は誰か?」若者は立停ると...
横光利一 「日輪」
...そして折々汽車の停る小さな停車場には蛙の鳴く音など聞えてゐた...
若山牧水 「水郷めぐり」
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