...敢て首肯せざるものは皆偏に南瓜を愛するの徒か...
芥川龍之介 「佐藤春夫氏の事」
...2道徳とは偏に如何に行爲す可きかを教へるものとすれば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...偏に天下の形勢と正造の命数とを比較して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...呪とは口偏に兄という字ですが...
高神覚昇 「般若心経講義」
...『ああ厚顏無恥にして偏に私利を願ふ者...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...金偏に良という字なんぞを一つ奢(おご)っていただくわけには参りますまいか」「金偏に良なんていう字は無い...
中里介山 「大菩薩峠」
...偏に仏道を行せんがためでございます...
中里介山 「法然行伝」
...偏に上長各位の懇篤なる御後援と御鞭撻の賜と存じ深く感謝いたす次第です...
久生十蘭 「魔都」
...是れ我輩が偏に我帝室の獨立を祈願する由縁なり...
福沢諭吉 「帝室論」
...唯(ただ)今日の文明主義に変化して開国一偏に国事を経営して呉(く)れゝば遺憾なしと思えども...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...偏にこの儀により...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...「金偏に芳――かんばしいの芳が書いてありますが...
本庄陸男 「白い壁」
...是れ偏に鴎外先生が「渋江抽斎」末章を引用する迄もなく...
正岡容 「下谷練塀小路」
...その力で他のネジも皆一偏に頭がモゲて...
松永延造 「職工と微笑」
...くすのきいふ字は木偏に南と書くのやで...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...木偏に章魚のたアの字や...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...偏に目を漢医方の上にのみ注いだ論である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「水」の偏に「自」の字である...
森鴎外 「サフラン」
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