...それを一概にと言うのはあなたがただけの偏見ですよ...
芥川龍之介 「河童」
...また珍しいほど偏見のない頭脳をもったドイツ人クサヌス(Cusanus トリール Trier の近くのクエス Cues で一四〇一年に生れ...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...もし偏しておったならばそのようにご裁判を願います...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...あの手製の一方に偏った革舟(コラクル)よりも...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...全知全能偏在の存在となるに至る...
高木敏雄 「比較神話学」
...したが偉大な人たちの偏見はたいてい何か主義と関係があります...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...其の受納力大にして偏狭なる個人的意見なき処に在り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...専門家の援助を度外して偏へに選挙区の俗情を迎合するを是れ勉む...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...板垣伯は両面ある人物なり外は粗放磊落なるに似て内は反つて細心多疑外は直情径行なるに似て内は反つて険怪隠密外は剛愎偏固なるに似て内は反つて温柔滑脱常に赤誠を口にして善く慷慨すれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...或る時彼は言った――そのように政治を偏狭に考えてはいかんよ...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...彼女はわが夫を世の中と調和する事の出来ない偏窟な学者だと解釈していた...
夏目漱石 「道草」
...機体が偏揺(かたゆ)れしたので...
久生十蘭 「雲の小径」
...家厳(かげん)が力をつくして育し得たる令息は、篤実一偏、ただ命(めい)これしたがう、この子は未だ鳥目(ちょうもく)の勘定だも知らずなどと、陽(あらわ)に憂(うれえ)てその実(じつ)は得意話の最中に、若旦那のお払いとて貸座敷より書附(かきつけ)の到来したる例は、世間に珍しからず...
福沢諭吉 「学者安心論」
...官賊の間に偏せず党せずそれで先(ま)ず官軍は存外柔かなものであって...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...偏(ひとえ)に通信員に止まるといえども...
福田英子 「妾の半生涯」
...あのおぼれ心地の偏愛で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...伝統的なさまざまの偏見を...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)」
...王業はまた偏安(へんあん)すべきものでない...
吉川英治 「三国志」
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