...ですから何卒そんな偏屈――でもないでせうが――な考へをおすてなすつてどん/\おかき下さることをお願ひいたしておきます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年四月号)」
...一方に偏して否味になる事である...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...徳川時代の社会は組織制度にのみ偏った時代でありました...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...その限りそれは偏狭とも見える理由をもつ...
戸坂潤 「科学方法論」
...閣下初めより一定の成算を有せず偏へに斯波社寺局長平田法制局長等の献策を聽きて生硬未熟の法案を提出し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...たかだか強情我慢の偏窟人(へんくつじん)としてしか知られていなかった...
中島敦 「李陵」
...ある意味では失敗であったと考える事が出来」「その偏見が相対率原理の研究によって救われた」ともいうことができるのである...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
......
仁科芳雄 「日本再建と科學」
...世の中に一種偏窟な人があれば...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...妊娠の診断、妊娠促進の教育および出産補助、乳分泌の増加、月経の調節、子宮偏位、乳腺の病気、月経困難症、など、である...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...料理はまづいけれども斯んな偏僻な山の中で肉が食へるのでみんな喜んだ...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...パナマ地峡開鑿(かいさく)の提案はすべてこれまで商民の偏狭な嫉妬心に妨げられて来た...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...女子より言を立てて一方に偏するが故に不都合なるのみ...
福沢諭吉 「日本男子論」
...さういふ偏つた人生をも素直に受け入れてゐる女たちのあることを知り得た...
堀辰雄 「生者と死者」
...これを生み出した利己の偏った点をなおし...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...偏に目を漢医方の上にのみ注いだ論である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いうものを偏重(へんちょう)する考えはやはり潜在していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...江戸幕府の政策に起因した一種の偏見であって...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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