...時には偏頗(へんぱ)の疑ひを招かないとも限りません...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...感覺的現實を偏重する者は形式的普遍のみを求むる者と同樣に抽象的である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...偏執狂者そしてそれから何分かの後私は...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...夫々の偏向をさえ尊重される処の...
戸坂潤 「思想としての文学」
...法律や偏見や事実や人物や事物などは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...斯(こ)うした実証を伴う偏見ほど牢乎(ろうこ)たるものはない...
中島敦 「南島譚」
...まだその広汎な理解と燃えたぎる深い内心の欲求とを寸分も生かして居らぬのに孫四郎はとも角その卑俗な趣味の偏狭に徹底して...
長與善郎 「青銅の基督」
...八五郎の報告で偏屈(へんくつ)人とは聞きましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甥(をひ)の與之助は少し偏屈(へんくつ)ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...茶は帆船にという偏見が維持されていた――ただしその後十年だけのことである...
服部之総 「黒船前後」
...愛憎の在るところ偏頗(へんぱ)生ずるは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...いままでへんな偏見からドスエフスキイを讀まうとしないでゐた人々に...
堀辰雄 「「スタヴロギンの告白」の譯者に」
...その思想は自己の偏見であることを顕わにするのである...
三木清 「危機における理論的意識」
...むしろ偏向が隨つて來るであらう...
三木清 「認識論」
...社会の偏見にいためつけられきって...
宮本百合子 「『健康会議』創作選評」
...浅薄な偏見だと言うことが...
三好十郎 「恐怖の季節」
...学生仲間を偏見なく素直に批判することができたのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...ある宗教團體其の他に對し偏頗な取扱をなすおそれがあるので...
山浦貫一 「新憲法の解説」
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