...というのは、倫理、宗教と合して、天人(てんじん)に関するわれわれのいっさいの見解を表わしているものであるから...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...金森通倫(つうりん)氏が政府の御用弁士で貯金の勧めをしてゐた頃ある処で...
薄田泣菫 「茶話」
...博士にとつて稼ぐといふ事は倫理学を方々で講演したり訳述したりする外には何も無かつたのは飛んだ仕合せであつた...
薄田泣菫 「茶話」
...むかしの倫敦呼声(ロンドン・クライ)のおもかげをつたえて咽喉(のど)自慢らしく叫んでくる...
谷譲次 「踊る地平線」
...実際世間で純粋な芸術が人倫に廃頽的(はいたいてき)効果を与えるといって攻撃する人たちのいう事も無理でないと思われて来る...
寺田寅彦 「自画像」
...だからこの自意識とは均衡を終局の目標として努力する倫理のことに他ならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...所謂人倫の理即ち倫理に他ならぬ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...人間存在が物質的生産関係を通じて因果し又交互作用した結果が倫理であるというのではなくて...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...或る作品の主人公なり其他の人物に対して倫理的批判を下すのは普通ありがちのことである...
豊島与志雄 「作品の倫理的批評」
...作品の主人公に対する倫理批評と作家の主観に対するそれとが混同されんとする傾きがありはしないかということである...
豊島与志雄 「作品の倫理的批評」
...それからよし道徳の分子が交っていても倫理的観念が何らの挑撥(ちょうはつ)を受けない――否受け得べからざるていの文学もまた取り除(の)けて考えていただきたい...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...「人倫は三綱の魁(さきがけ)なり...
蜷川新 「天皇」
...紐育(ニューヨーク)と巴里(パリー)と倫敦(ロンドン)と羅馬(ローマ)の銀行に別々に預けられてあった山本氏の財産が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...その働きはただ人倫の区域のみに止(とど)まらず...
福沢諭吉 「日本男子論」
...今は知らねど余が中学や高等中学に通ふ頃の倫理の先生は必ず漢学者なりしもをかし...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...取敢えず揺起して倫陀病院に連行して...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...他の個人の建てた倫理を尊重したい...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...人倫を中心とし道理に徹底しようとする孔子に比して...
和辻哲郎 「孔子」
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