...『自然の美しさはたたへて倦む事を知りませぬ』とセムボビチスが云つた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...私等は話に倦むと連立つて招魂社の境内を散歩した...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...私のやうな若ものをもとらへて夜を徹して論議して倦むことを知らなかつたのも...
石川三四郎 「浪」
...土地は只に倦むことなく不斷に穀物や草木を生やすのみではない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...殆ど倦む事を知りませんでした...
谷崎潤一郎 「金色の死」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...倦むことなく前進してくる人と犬橇の一隊がうつる...
久生十蘭 「南極記」
...倦むことなく犯罪学(クリミノロジイ)の研鑚に従っている真名古の姿こそは...
久生十蘭 「魔都」
...どこまでも解剖して倦む事を知らない」點は共通である...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...湖をとりまく山の紅葉かな中宮祠神殿の御格子おろす紅葉かな石壇や一つ/\に散紅葉引き返して日光に帰るに固(もと)より同じ道筋なれど見上げたるけしきは見下したるながめに異なり苦しんで見るは楽しんで見ると異なり朝日のいさましきは夕日のあはれなるに異なりてひねもす倦むことも知らず...
正岡子規 「日光の紅葉」
...住民の倦むことなき勤勉が今日まで常に主として農業に向けられて来たことにある...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...同じことを繰返しながら倦むこともなかった...
室生犀星 「後の日の童子」
...夜ふかく洋灯(らんぷ)を点火し母のすがたをおそれ書きものをしつ倦むことなかりしわれなるにいまは筆とることのもの懶(う)くたとへよしあしをつづるとも何とてかかる深き溜息をするものぞ...
室生犀星 「忘春詩集」
...倦むことを知らない...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...我々の精神は奇を好んで倦むことを知らない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...倦むことなく現実の世に働くもの...
柳宗悦 「雑器の美」
...倦むと時々、「時勢が時勢なら――」と、平家の世をのろわしく思うてもみるが、結局、無力なものの愚痴と自嘲して、子どもの顔でも見て忘れようと思うのであった...
吉川英治 「親鸞」
...古美術の友など会せば倦むこともなし...
吉川英治 「年譜」
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