...英雄豪傑忍術使の講談本に倦きた頃...
田中英光 「さようなら」
...あまり変化のない山路に一郎は倦きてしまったらしい...
田中英光 「箱根の山」
...そうした同じ路の繰返しに私もほとほと倦きかけた頃...
田中英光 「箱根の山」
...巳之助ももう眺めるのに倦きたようでした...
豊島与志雄 「古木」
...庭に倦きると表へ出た...
豊島与志雄 「子を奪う」
...作者は恐らく倦きるだろう...
豊島与志雄 「小説集「白い朝」後記」
...彼は早くも民子には倦きてゐた...
永井荷風 「男ごゝろ」
...概念が明白となればそれの所産は観念でした観念の恋愛とは焼砂ですか紙で包んで棄てませう馬鹿な美人人間に倦きがなかつたら彼岸の見えない川があつたら反省は咏嘆を生むばかりです自分と過去とを忘れて他人と描ける自分との恋をみつめて進むんだ上手者なのに何故結果が下手者になるのでせう女よそれを追求して呉れ...
中原中也 「(概念が明白となれば)」
...嘉吉の気質に倦き倦きしてゐながら...
林芙美子 「朝夕」
...「金色」など百回以上になるのでほと/\倦きてゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...小一時間、「金吾クン行状記」月は上りぬの巻を覚えにかゝり、倦きて、黒岩涙香「死美人」を読み出し、五十頁、これで十二時となる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それに仕事にもすこし倦きてくるので...
堀辰雄 「エトランジェ」
...よくお話に倦きないね...
牧野信一 「不思議な船」
...もうわしが王位に倦き切っていると言わせよう...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...夜が明けたって倦きなかったでしょう...
横光利一 「旅愁」
...」「倦きるどころじゃない...
横光利一 「旅愁」
...巧緻な樹木の繁りを見せて矢代は倦きなかった...
横光利一 「旅愁」
...そして初めの中は同級生なんかを撮って喜んでいたのだがそれにも倦きると...
蘭郁二郎 「魔像」
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