...彼の偏へに此性情に固執してゐる保守的思想家自身の値踏みしてゐるよりも...
石川啄木 「所謂今度の事」
...自分の一円也の最初の腹の中の値踏みが...
上田広 「指導物語」
...値踏みをしたら三四十円のものだ...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...それこそ楠正成(くすのきまさしげ)ほどでなくとも赤穂(あこう)の義士ぐらいに値踏み出来る国家の功労者である...
内田魯庵 「最後の大杉」
...五十銭と値踏みせり...
太宰治 「斜陽」
...品物はジョー爺さんの手で一々検められ、値踏みされた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...これにあたらない場合は全然忘れられるかあるいは採点を低くして値踏みされるためかもしれない...
寺田寅彦 「時事雑感」
...去年見た新解釈「金色夜叉」の芝居で柳永二郎の富山がお宮の母と貫一の絶縁条件を値踏みしなが「二万円もやりぁいいでしょう」と云ったあの舞台面は多分ここをモデルにしたものらしいと思われた...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...その値踏みなどをしてもらった...
徳田秋声 「足迹」
...それに調和というやつがあまり高く値踏みされているから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...まだやまないでいる喝采を値踏みしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その眼差しは公爵夫人が来訪者を値踏みする守衛のような一瞥で傷つけた学生の心を優しく慰めてくれた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼が今村を余程油断のならぬ敵手と値踏みしていることは確実といってよいのである...
平林初之輔 「犠牲者」
...値踏みはちっとも難しくないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...屋敷と庭そつくりで七百萬圓の値踏みがついたことで...
室生犀星 「渚」
...一尾ずつなら安い値踏みはできない...
山本周五郎 「青べか物語」
...昨日すっかり値踏みもし代物も払ってあるということで...
山本周五郎 「百足ちがい」
...けれど値踏みの結果は...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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