...人家を見つけるという万一を僥倖せられないこともなかった...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...あンたは倖せな人だつて言ふンだよ...
林芙美子 「晩菊」
...彼女ははじめてこれで安心といふふうに倖せ好く微笑んだ...
室生犀星 「神のない子」
...お身と我らの倖せをことほぐためにも宜(よ)かった...
室生犀星 「津の国人」
...武士の家に生まれたは汝にとっては不倖せ...
吉川英治 「剣難女難」
...彼にとって倖せといえよう...
吉川英治 「私本太平記」
...人と生れた一番の倖せであったと思い当る日もあろう...
吉川英治 「私本太平記」
...これが貴人の白日夢(はくじつむ)でなければまあ倖せだが」その上にも...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ倖せに世を送れと」「でも...
吉川英治 「私本太平記」
...いま持っているこの倖せを...
吉川英治 「私本太平記」
...ふるさとへ帰ったつもりでこれからは倖せに送るがいい」「倖せに?」彼女はわれから肩を振りほどいた...
吉川英治 「私本太平記」
...自分は不倖せだという考えは持った例(ためし)のない藤吉郎であるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...静かに見られたのは倖せだった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...倖せなものだが」叔父の良正が...
吉川英治 「平の将門」
...京の町々を歩いたような生活の味をも過去には知っていた事が――今はかえって倖せに思われるのであった...
吉川英治 「源頼朝」
...義理の子ながら良い子をもった倖せを思うのである...
吉川英治 「源頼朝」
...どうしたらお倖せになって行かれるかという事じゃないか...
吉川英治 「源頼朝」
...倖せじゃあないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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