...マルコはもしかすると病気にでもなって倒れるのではないかと思いました...
アミーチス 日本童話研究会訳 「母を尋ねて三千里」
...木の根を枕に叢(くさむら)に打倒れたる者を見たり...
泉鏡花 「活人形」
...それは魔物がそのあたりに倒れていやしないかと思って見ているところであった...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...ビオルンは斧(おの)をふるってその背を鎚(つち)にして敵の肩を打つとフンドはよろめいて倒れんとした...
寺田寅彦 「春寒」
...轟然たる音が闇の中に響いて男はばたりと地上に倒れた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...倒れさうになつた...
夏目漱石 「それから」
...そこの床にはうしろの頭蓋骨を打ち碎かれた老婆がうつ伏せに倒れてゐた...
南部修太郎 「死の接吻」
...もう一人の娘が倒れてゐるではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血潮の中に男が一人俯向(うつむ)きに倒れているのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...列座の公卿らが式の間これを抑えて倒れぬようにしたとある...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...倒れても倒れても後から子供達は現れて来る...
原民喜 「童話」
...赤衛軍の兵隊は血の海のなかに倒れている十一人の犠牲者の衣服を剥ぎとり...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...座敷へ来て泣き倒れた自分の姿が意気地なさそうにも...
広津柳浪 「今戸心中」
...すると自分が円い落穴(おとしあな)のちょうど縁のところに倒れていることに気がついたので...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...場所もあろうに養老院へ行って宿無しやゆき倒れの噺をすれば世話はない...
正岡容 「圓太郎馬車」
...権八の拳にはひじょうな力があったし、倒れるとき岩で後頭部を打ったことも原因であろう、立ち居などの動作を急にすると、激しいめまいがして、倒れそうになる...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...障子ごと廊下へ仰向けに倒れた...
山本周五郎 「へちまの木」
...三島と辰子の容子を見たときから彼の氣持の底には急にかん子の方へ倒れかかつていくものがあつたのだがそれにも拘らず...
横光利一 「悲しみの代價」
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