...出門日已遠(しゆつもんひすでにとほし)不受徒旅欺(うけずとりよのあざむくを)骨肉恩豈断(こつにくのおんあにたたんや)手中挑青糸(しゆちゆうせいしをとる)捷下万仞岡俯身試搴旗これは更にずつと古い杜甫(とほ)の「前出塞(ぜんしゆつさい)」の詩の結末――ではない一首である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...旧式の束髪(そくはつ)を俯向(うつむ)けたかげに絹の手巾(はんけち)を顔に当てた器量好(きりょうよ)しの娘さんである...
芥川龍之介 「文章」
...俯仰して天地に恥づる処なき大丈夫である...
石川啄木 「雲は天才である」
...俯(うつむ)いて...
石川啄木 「二筋の血」
...」と襟を圧えて俯向(うつむ)いて...
泉鏡花 「浮舟」
...彼女はさっき居たと同じ地面に俯伏せになったまま...
海野十三 「深夜の市長」
...」女は俯向いて何か手に入れながら締めた障子を細目に開けて...
田中貢太郎 「蛾」
...俯向いて歩き出しながら...
林不忘 「安重根」
...一人は、脣を噛んでいたし、ある人は、俯向いて、時々、ちらちらとしか見なかった...
直木三十五 「南国太平記」
...俯向いたまま「手段とは?」「益満に...
直木三十五 「南国太平記」
...俯向(うつむ)き乍ら下駄の歯で士を掻いてゐた...
長與善郎 「青銅の基督」
...そのまゝ俯向(うつむ)きにこときれて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「虚言(うそ)ばッかり」ト云ッて全く差俯向(さしうつむ)いてしまッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」少し俯向き加減になつて庄兵衞の顏を下から見上げて話してゐた喜助は...
森林太郎 「高瀬舟」
...重ねた手のひらへ羊羹を受けて直ぐ俯向いてしまったが...
矢田津世子 「父」
...彼を俯伏せにして押え込み...
山本周五郎 「さぶ」
...朱実は俯(う)ッ伏して...
吉川英治 「宮本武蔵」
...俯むいたまま一点を見詰めていました...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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