...そして古藤を信頼している様子を巧みにもそれとなく気取(けど)らせるような葉子の態度はだんだん古藤の心を静めて行くらしかった...
有島武郎 「或る女」
...彼が最も信頼しているケント兵曹は...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...母親のように信頼しているのを知った...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...――僕は君の判断と分別とに絶対信頼しているんだ...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...一通り共通な諸範疇に信頼している...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...寧ろ今では唯物論者の多くがこの想定に一応信頼しているように見受けられる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...母から掛り付けて来た産婆に信頼している細君の方がかえって平気であった...
夏目漱石 「道草」
...オルガは兄が信頼している相手なんですもの」そして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...所長のいかにも自分を信頼しているような人の好さそうな笑顔を見ると...
堀辰雄 「菜穂子」
...私がかなりの程度まで信頼しているがゆえにしたことですから...
三好十郎 「清水幾太郎さんへの手紙」
...私だけがあなたを信頼していることも改めなければならないとこのごろは私思っています...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こうして変わらぬ愛をかける源氏に真心から信頼している様子に同情がされた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼はここでも自分の判断すなわち理性を十分に信頼している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...信頼しているからとすべてを打ち明けてくれました――手をにぎったこともなく――唇をふれ合ったこともないと五月二十四日修治さんは気の弱いかたなのです...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...その一徹者の正直を信頼しているか分るのである...
吉川英治 「黒田如水」
...郭嘉もまた曹操が信頼している帷幕(いばく)のひとりである...
吉川英治 「三国志」
...ふかく信頼している信玄は...
吉川英治 「新書太閤記」
...父を信頼しているからだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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