...したがつて日本の監督たちは設備ができあがるまでトーキーの仕事を保留する自由を有しない...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...行き所に悩んでいた英三夫妻は内心躍りあがらんばかりに喜んだがともかくその場は明答を保留することとした...
海野十三 「雷」
...上にも述べたようにチェルシー会社は1849年には注意深い濾過および貯水池に保留することによって水を安全な状態にしていた...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...同じ価格 pa,mにおいて市場から持ちかえって所有者が保留するであろう部分を示す...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...靜物乃至自畫像などは寒い時の爲に保留するといふやうな氣もあつて...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...これは疑問として保留するとして...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...それ自身の内容を選択する権利を保留することが出来た...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...但し前者の場合の事実は一旦吾々への関係を通過しそして之を保留する処のそれであり...
戸坂潤 「科学方法論」
...之に反して第二の事実解釈の真理は事実が吾々に対して持つ関係――それが意味である――を保留する処に...
戸坂潤 「科学方法論」
...事実が吾々(人々)に対して有つ関係(意味)を保留するのをその特色とした...
戸坂潤 「科学方法論」
...その一つは所謂マルクス主義の退潮(それが厳密な意味に於てどういうことであるかは一応保留するが)という客観的な事実(?)であって...
戸坂潤 「思想としての文学」
...その充分なる気概を保留するには...
中里介山 「大菩薩峠」
...一時間なり二時間なり私の云う事を静粛(せいしゅく)に聴いていただく権利を保留する以上...
夏目漱石 「私の個人主義」
...先生は配役については決定を翌日まで保留することにした...
新美南吉 「登つていつた少年」
...私が暫く辞職を保留するのは私一個の意志によることで...
久生十蘭 「魔都」
...一考も二考も要するので保留する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...自分の意見を保留する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...流通界に保留するいかなる原因も...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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