...けれども私は永久にこの保守的な動向にばかり膠着(こうちゃく)して満足するだろうか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...其處へ生垣の隙間から飼犬の飛び出したやうに、小便といふ言葉が不意に飛び出して來て、その保守的な、苟守的(こうあんてき)な既成概念の袖にむづと噛み着いたのだ...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...然し保守的な両親には...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...ならびにその保守的な政敵に對して...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...保守的な型のを註文(ちゅうもん)した...
太宰治 「正義と微笑」
...だから云わば彼は極めてイギリス貴族風に保守的なデモクラットだったと云ってもいいかも知れない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...保守的な方面に多く集るだろうと予測した...
豊島与志雄 「塩花」
...平静で嘲笑(ちょうしょう)的で上品な態度と保守的な精神とをもったヴェールの...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その相手は保守的な新聞の記者であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...またすこぶる保守的な長所を持っているのであるが...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...「初期レアリスト達の、保守的な、そして部分的には反動的でさへある思想形態は、彼等が彼等を囲繞する環境をよく研究し、芸術的意味に於いて非常に価値のある作品を創作するのを妨げなかつた...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...明らかに保守的な...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...元義の保守的なるに勝れりとせんか...
正岡子規 「墨汁一滴」
...立候補した婦人たちは保守的な男女の一票をとり逃すまいとしてどんなに「女はどこまでも女らしく」と強調しただろう...
宮本百合子 「「女らしさ」とは」
...保守的な学界のなかで...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...洛陽の指令はいつでも保守的な安全主義ときまっておるのですからな」「ではなんと解しておるか」「やはり大都督たる父上自身が孔明に圧倒されて...
吉川英治 「三国志」
...保守的な彼が常に秘策と信じているのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...それに対抗する保守的な文化活動はさらに一層強力に押し進められていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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