...其處へ生垣の隙間から飼犬の飛び出したやうに、小便といふ言葉が不意に飛び出して來て、その保守的な、苟守的(こうあんてき)な既成概念の袖にむづと噛み着いたのだ...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...其保守的な概念を嚴密に究明して來たならば...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...「文明は保守的なり」といったのは...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...ならびにその保守的な政敵に對して...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...謂わば常に変らず保守的なものでなくてはならない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...新思想にまったく理解のない保守的な家柄だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...柳橋は餘程保守的なんですね...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...北海道中もっとも保守的な都市旭川が...
服部之総 「望郷」
...一つは幼時祖父母や母に依つて極めて保守的な教育を施された影響でゝもあるが...
牧野信一 「秋晴れの日」
...そんなことは云ふものゝ僕は何も保守的な若者のつもりぢやありませんぜ...
牧野信一 「父を売る子」
...元義の保守的なるに勝れりとせんか...
正岡子規 「墨汁一滴」
...何しろ日本の旋律が編込んである音楽が保守的なミラノの人達の耳に馴染まなかったことも手伝って...
三浦環 「お蝶夫人」
...技術的精神には何か固定的で保守的なところがある...
三木清 「哲学入門」
...そうして保守的なブル階級にだけ都合よく...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...ゴシツクの層楼の多いのは早く出来た市街丈(だけ)に保守的な英国風が余計に保存されて居るのかも知れない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...そんな保守的な論を儂(み)にもすすめるのかもしれん」ほかにも何か気に入らないことがあったのであろう...
吉川英治 「三国志」
...彼の温和で保守的な性格からいえば...
吉川英治 「三国志」
...その直接の意図は帝国の危機をキリスト教の責に帰しようとする保守的なローマ人異教徒に対して駁撃を加えるにあったが...
和辻哲郎 「鎖国」
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