...という俗言をさえ...
太宰治 「断崖の錯覚」
...只早く皇化に浴して風俗言語も改りたる所は...
太宰治 「津軽」
...文化己巳來航和蘭人ヤンコツクブロムホフ其國語に通ずるに因て我譯家肇て彼言詞習得するを得たり辛未の春諳厄利亞興學小筌を譯述し我黨小子に援け外警に備ふ幸に九月言語集成譯編の命あり於斯彼言詞を纂集し旁和蘭陀佛蘭西の語に參考飜譯して遂に皇國の俗言に歸會して是に配するに漢字を以てす」云々...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...源ちゃんと言っても返事がないお嫁さんでも取ったのかい――という俗言が...
中里介山 「大菩薩峠」
...今の不學なる俗政府の俸給などに衣食し、俗物に交はり、俗言を聞き、甚だしきは其俗物の干渉を被り、催促を受けながら、學事を研究せんとするが如き、其無益たるは云ふまでもなく、假令ひ或は世間有志者の發意を以て私に資金を給せんとする者あるも、其これを給するや公共の爲めにも私の爲めにも近く實利益を期するが如き胸算にては、本來の目的に齟齬するものなり...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...すなわち地中の球根(きゅうこん)(球根は俗言(ぞくげん)で正しくいえば襲重鱗茎(しゅうちょうりんけい))から...
牧野富太郎 「植物知識」
...シテ見るとこの「ケイヅ」といふ言葉は誇るべき由緒(ゆいしょ)といふやうな事を意味する当時の俗言であつたと見える...
正岡子規 「病牀六尺」
...そのほか、風俗言語の上に、なほいろいろと変つた事があるやうであるが、よくよく研究せねばわれわれには分らぬ事が多い...
正岡子規 「病牀六尺」
...今様の俗言も何なりと拠(よりどころ)のある事ならん云々」と見える...
南方熊楠 「十二支考」
...凶くまじなふを俗言にまじくると云も是也...
南方熊楠 「詛言に就て」
...俗言のときは無茶なことをしたのであります...
森鴎外 「假名遣意見」
...カルウは普通の辞典には見えぬが背負うという意味の中古の俗言である...
柳田國男 「地名の研究」
...単に用語が今風の俗言でありさえすればもうそれで宜(よろ)しいようにしていたが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...小糠(こぬか)三合持ったらという俗言は決して誇張じゃありませんよ」「それならそれでいいけれど...
山本周五郎 「末っ子」
...他人(ひと)の立場はどうにでもいえる――という俗言が思い出される...
吉川英治 「三国志」
...それを独り占めにしたがるのだろう?)凡下の俗言だが...
吉川英治 「新書太閤記」
...二てこでも動かないという俗言がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...世に「親馬鹿」という俗言があるが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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