...俎板(まないた)の上で暴れ廻る蝦を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大根を俎板(まないた)に載せまして...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...俎上の鯉となりましょう...
豊島与志雄 「無法者」
...けれども、その俎下駄は、足音の遠退(とおの)くに従って、すうと頭から抜け出して消えてしまった...
夏目漱石 「それから」
...戀人まで疑の俎上(そじやう)に上せるやうになつたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俎橋(まないたばし)の大吉親分がやっきとなって調べていますよ」ガラッ八がつまらねえと片付ける事件に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...時代の俎板の上で新しい議論の対照になるべき程の...
牧野信一 「浪曼的月評」
...俎板のようなぶ厚い顔へとりわけ今夜は寒というのにビッショリ汗を掻いていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...お前に留められちゃ」「お願いしますだから」「こっちがお願いするといってるじゃねえか最前(さっき)から」困って俎板面をしかめたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...其の店に人間の筋肉よりも少し汚ない牛肉が大きな俎(まないた)の上にこて/\積上げてあることや...
三島霜川 「解剖室」
...俎の上でしきりに何やら刻んでゐた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...『五雑俎』巻九に虎地に拠りて一たび吼ゆれば屋瓦皆震う...
南方熊楠 「十二支考」
...『酉陽雑俎』(蜈蚣(むかで)退治を承平元年と見てそれより六十八年前に死んだ唐の段成式著わす)三に...
南方熊楠 「十二支考」
...愚俗これを信じて子孫を天師と崇(あが)めた(『五雑俎』八)...
南方熊楠 「十二支考」
...ただし『五雑俎』に明の名将威継光が数百の猴に鉄砲を打たせて倭寇(わこう)を殲(ほろぼ)したとか...
南方熊楠 「十二支考」
...『五雑俎』に、景物悲歓何の常かこれあらん、ただ人のこれに処する如何というのみ、詩に曰く風雨晦(くら)し、鶏鳴いてやまずと、もとこれ極めて凄涼(せいりょう)の物事なるを、一たび点破を経れば、すなわち佳境と作(な)ると...
南方熊楠 「十二支考」
...それをテンパンから俎板(まないた)の上へ取出し裏返しておいて紙を剥(は)がして...
村井弦斎 「食道楽」
...俎(まないた)に乗せた魚を逃がしたように舌打ちして...
吉川英治 「江戸三国志」
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