...……無視! この言葉を口にすると、俊一は、頭が傘のやうにつぼまつて、天辺から細い粉になつて空中へ四散して行くやうな感じのする程の憤怒をどうしやうもなかつた...
芥川多加志 「四人」
...――」俊寛様はこうおっしゃると...
芥川龍之介 「俊寛」
...俊助は金口(きんぐち)の煙を鼻へ抜きながら...
芥川龍之介 「路上」
...課長と同郷の大先輩である元知事目賀野(めがの)俊道氏であった...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...こゝに落ちつくつもりで、緑、俊、元の三君へ手紙をだす、緑平老の返事は私を失望せしめたが、快くその意見に従ふ、俊和尚の返事は私を満足せしめて、そして反省と精進とを投げつけてくれた...
種田山頭火 「行乞記」
...俊子は午後中じっと家にいて...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...」と、詰よると共に、合図の手、こゝに乱闘始まって、とゞ山田は斬られると共に、お俊が手を負う...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...それは、俊太郎が、ロボットを、どれだけ、人間に近づけ得るか、という研究の対象物となっていた物で、ゴムの厚さ、薄さ、その硬軟の度合が巧妙に、アルミニュームの支柱を蓋(おお)うていて、その眼は、廻転をするし、その眼瞼は開閉するし、口、それから発音、歩行、物の把握――それらの動作は、殆ど人間とちがわなかった...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...「では門徒のうちに然るべき器量の者があらば申出るように」そこで醍醐の俊乗房重源を推挙して...
中里介山 「法然行伝」
...グラン・コンバン(四三一七米)などの俊峰が聳立するので...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...伊藤俊介の力で英国が長州に引張られたのか...
服部之総 「尊攘戦略史」
...俊ちゃんの背中にかけてやっていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それよりもお母さんも俊ちゃんも...
三好十郎 「その人を知らず」
...――気をつけてください! あの――(とトラックから乗り出しそうにして治子と俊子に呼びかける...
三好十郎 「その人を知らず」
...――お俊はきょうも不図(ふと)きよ子が石段のそばに癖づいて遊んでいるのを見た...
室生犀星 「童話」
...「あんたは『俊成忠度』じゃったのう...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...真実(ほんたう)はお俊(しゆん)と云ふ名なの...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...附近一町の所にある大帥府や少し離れた呉俊陞の邸などを指示せられた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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