...彼女は俄然勉強に打ち込んでいる...
...この映画は俄然面白かった...
...彼のビジネスの方針には、俄然賛同できるものがある...
...俄然彼のファンになった...
...彼は俄然取り掛かって、すぐに仕事を完成させた...
...俄然よわつたのは狐光老だつた...
阿部徳蔵 「美術曲芸しん粉細工」
...かくて俄然として驚きさめると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...俄然(がぜん)景観が一変して...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...俄然電力に集中される形となった...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...俄然(がぜん)として失笑した...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...俄然(がぜん)なめくじらしい表情は消え去って...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...俄然戦時体制に入ったような凛烈果敢な風貌になった...
久生十蘭 「魔都」
...どうも俄然悪くなっちまったので面喰ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...俄然異種の文化に接触した場合には...
穂積陳重 「法窓夜話」
...俄然、もっと大きな破壊が起って来た...
松永延造 「職工と微笑」
...爾来和紙の新しい気運は俄然として...
柳宗悦 「和紙十年」
...ところがたちまち、村重は滅ぼされ、恃(たの)む三木城も陥落し、俄然、足もとの危急に気がつき出している所へ、(官兵衛が姫山へ帰って来た)と、聞えたので、元より何らの実力も信念も持たない小寺政職以下、詐謀(さぼう)、日和見(ひよりみ)の偽装でこれまでようやく通って来た老臣たちも、すわと怖れをなし、あわれ主家は主家、彼らは彼ら、一夜のうちに御着を捨てて、みな思い思いの地方に逃亡してしまったものである...
吉川英治 「黒田如水」
...俄然として醒(さ)まされる...
吉川英治 「剣難女難」
...城中の玄徳は、「さてこそ、許都の援軍が徐州の境まで着いたと見ゆる」と察して、孫乾(そんけん)、糜竺(びじく)、糜芳(びほう)らを城内にのこし、自身は関羽、張飛の両翼を従えて今までの消極的な守勢から攻勢に転じ、俄然、凸形(とつけい)に陣容をそなえ直した...
吉川英治 「三国志」
...彼らの世界には俄然(がぜん)満々たる大江あり...
吉川英治 「三国志」
...貴国のご希望は充分考慮するであろうから」俄然...
吉川英治 「三国志」
...――直義にぞくする諸将の党が、俄然、大動揺をみせたのはむりもない...
吉川英治 「私本太平記」
...俄然、平常(へいぜい)、直胤の一派を支持している者と、ひそかに、それへ反感を抱いている者との感情が、環の一投石に依って、露骨な波瀾(はらん)をよび起したのであった...
吉川英治 「山浦清麿」
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