...彼女は俄然勉強に打ち込んでいる...
...この映画は俄然面白かった...
...彼のビジネスの方針には、俄然賛同できるものがある...
...俄然彼のファンになった...
...彼は俄然取り掛かって、すぐに仕事を完成させた...
...わが防護団は俄然(がぜん)強くなった...
海野十三 「空襲警報」
...書生はここへ来ると俄然温和(おとな)しくなって...
海野十三 「蠅男」
...………」幸子は俄然(がぜん)眼の前に陥穽(おとしあな)が開いたような気がした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ここに、俄然、一つの食べ物を感得したからといって、一概に貪(むさぼ)りかかることをしないのは、武術の達人の残心のうちの一つと称すべく、知恵ある動物の陥穽(かんせい)を避ける心がけと言ってもよい...
中里介山 「大菩薩峠」
...かくて俄然として驚きさめると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...俄然(がぜん)なめくじらしい表情は消え去って...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...あなたは自らお考えになった事はないのですか?」於是(ここにおいて)「先生」は俄然「あなた」に変じ...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...居酒屋も一刷毛ぬつてバアになり久良伎此は、現今の三遊亭金馬君が「居酒屋(ずっこけ)」のまくらに振り、俄然、人口に膾炙した...
正岡容 「大正東京錦絵」
...芥川龍之介氏の「魚河岸」と云ふごく短い小説にはあの日本橋時代の魚河岸の景色に「腥い月明りの吹かれる通りを」と鋭い描写の冴えを示してゐるが、ここでも作者自ら「現代の日本橋は、到底鏡花の小説のやうに、動きつこはないとも思つてゐた」のが、俄然、最終末に至つて「鏡花の小説は死んではゐない...
正岡容 「大正東京錦絵」
...俄然、もっと大きな破壊が起って来た...
松永延造 「職工と微笑」
...恚(いか)りを息(やす)め剣を納めた時俄然(がぜん)王驚き寤(さ)めた...
南方熊楠 「十二支考」
...悪来が疲れだしたなと思われると、俄然、許の勢いは増してきた...
吉川英治 「三国志」
...尊氏の九州くだりは、俄然、颱風の進路が一変、急角度に筑紫九ヵ国の空をおおって来たようなもので、いまや中立帯でも衛星国でもなく、ここもいやおうなく、争乱の中心となって来たのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...――直義にぞくする諸将の党が、俄然、大動揺をみせたのはむりもない...
吉川英治 「私本太平記」
...俄然重要な存在となって来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...女たちの舟が来る」俄然...
吉川英治 「平の将門」
...どこか、破っても」「出してください」低い――歯の根でいうような小声ながら――その微かな中(うち)に、俄然、眼をさました魂のさけびが、必死にもがきたてていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...酔えば俄然又八は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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