...彼女は俄然勉強に打ち込んでいる...
...この映画は俄然面白かった...
...彼のビジネスの方針には、俄然賛同できるものがある...
...俄然彼のファンになった...
...彼は俄然取り掛かって、すぐに仕事を完成させた...
...一雨(ひとあめ)欲(ほ)しいぜ……」俄然(がぜん)として額を叩いて...
泉鏡花 「浮舟」
...俄然(がぜん)、この効目はあった...
海野十三 「地球要塞」
...私はその合間を見ては、仕事を進めたが、枯枝は俄然、見ちがえるばかり動勢を変えて、みな上向きになり、とくに尖端を空ざまに反転しているのである...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...俄然(がぜん)景観が一変して...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...俄然として吾(われ)に還(かえ)るものは...
夏目漱石 「思い出す事など」
...賊は俄然(がぜん)居直りとなり手にせる出刃庖丁を蓉子の前に突きつけておどかした...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...俄然この洋服のはずの主人公が懐中へ忍ばせておいた下駄を取り出して啖呵を切った...
正岡容 「わが寄席青春録」
...恚(いか)りを息(やす)め剣を納めた時俄然(がぜん)王驚き寤(さ)めた...
南方熊楠 「十二支考」
...庁内は俄然(がぜん)として極度の緊張を示し...
夢野久作 「暗黒公使」
...俄然、甲軍のこの物々しい意志表示に対して、今のところまだ妻女山そのものは、朝霧の中にぼうとつつまれて、夜来の陣営はいと物静かに、殆ど眼醒めているような気(け)はいすら望見できなかった...
吉川英治 「上杉謙信」
...六「飛んでもねえ事になって来たぞい」「何じゃああの棟方与右衛門ちゅう奉行は、あんでもえ、足軽頭(あしがるがしら)だったというでねえか、足軽に百姓のことが分ってたまるもんでねえ」「稗(ひえ)すら食いかねるっちゅうに、この上、人税などと、おらたちの血までしぼる気か」百姓たちは、俄然、不平を鳴らし出した...
吉川英治 「鬼」
...俄然(がぜん)と起って...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...俄然大きな衝動をうけて...
吉川英治 「黒田如水」
...ところがたちまち、村重は滅ぼされ、恃(たの)む三木城も陥落し、俄然、足もとの危急に気がつき出している所へ、(官兵衛が姫山へ帰って来た)と、聞えたので、元より何らの実力も信念も持たない小寺政職以下、詐謀(さぼう)、日和見(ひよりみ)の偽装でこれまでようやく通って来た老臣たちも、すわと怖れをなし、あわれ主家は主家、彼らは彼ら、一夜のうちに御着を捨てて、みな思い思いの地方に逃亡してしまったものである...
吉川英治 「黒田如水」
...降参船(こうさんぶね)一「この大機会を逸してどうしましょうぞ」という魯粛(ろしゅく)の諫(いさ)めに励まされて、周瑜(しゅうゆ)もにわかにふるい起ち、「まず、甘寧(かんねい)を呼べ」と令し、営中の参謀部は、俄然、活気を呈した...
吉川英治 「三国志」
...貴国のご希望は充分考慮するであろうから」俄然...
吉川英治 「三国志」
...果たせるかな、妙見坂を降り、尾野路ノ浜の渚(なぎさ)まで見える平地まで来ると、俄然、両側から、佐久間勢の押太鼓が、耳も聾(ろう)せんばかり鳴りとどろき、あたりも見えぬ弾煙(たまけむり)が、中川隊をつつみ出した...
吉川英治 「新書太閤記」
...沢庵さんの独り合点というものではありませんか」「そうでない」俄然...
吉川英治 「宮本武蔵」
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