...薄く拡散した星雲中の物質は非常に稀薄なものでたまたまその中に侵入する物体があってもそれを灼熱させることはむずかしいように思われる...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そこに逆ハ必ズシモ真ナラズが侵入する余地があるのである...
海野十三 「軍用鼠」
...絶対に侵入するを許さざる建前(たてまえ)により...
海野十三 「地球要塞」
...寝室の窓(もし賊が外部から侵入するとすれば...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...例の東北から吹きつける雨は村の家々にはなかなか難儀なもので若い女たちは正面の入口に手桶(ておけ)と長柄雑巾とをもって立ちはだかり侵入する水をふせぐのであるが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...やはり張士誠の軍士の城内に侵入するのを避けて...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...わざわざそのときに屋敷へ侵入するのですよ?」「よほどの図々しいやつだな...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「ライギット・パズル」
...火は土蔵の中へ侵入すると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼等が京大阪の根拠地に侵入する以前に...
中里介山 「大菩薩峠」
...世紀の死の沈黙に侵入する最初の生物ではないか...
西尾正 「墓場」
...トルコ人はアテナイに侵入するとパルテノンを回教のモスクに変形し...
野上豊一郎 「パルテノン」
...それでも決してその中へ侵入することを止(や)めなかった...
堀辰雄 「三つの挿話」
...ロシアは構わず侵入するでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...しかしジュリアンはゲルマンに侵入するや否やこれを征服していたのであった...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ただ出来上った対象のうちに侵入する認識主観の活動であるのでなく...
三木清 「哲学入門」
...次第(しだい)に内臓(ないぞう)へ侵入するのでは無いかと思ふ...
三島霜川 「平民の娘」
...彼らは村に侵入する...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...神人が外宮に逃げ込むにつれて神宮の境内に侵入することをも憚らなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
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