...例へば第二巻所載侠女(けふじよ)の如きも...
芥川龍之介 「骨董羹」
...読本(とくほん)の下へ武侠世界(ぶきょうせかい)をひろげて...
芥川龍之介 「毛利先生」
...それにもかかわらず絶倫の精力を持続して『八犬伝』以外『美少年録』をも『侠客伝』をも稿を続けて連年旧の如く幾多の新版を市場に送っておる...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...侠氣に富みて、多く金を有す...
大町桂月 「夜の高尾山」
...その出口に江戸侠客(きょうかく)の随一といわれた新門辰五郎(しんもんたつごろう)がいました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...そんなことを云う言葉の調子がまるでお侠(きゃん)なお転婆娘のようであった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...是れ所謂強きを挫き弱を助くる義侠の精神を表明するもの...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...少しは義侠(ぎきょう)心を起こしたかもしれなかった――がもとより...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今度の事件より寧ろあの時僕がなまじいに遣り遂げた義侠心(ぎきょうしん)だ...
夏目漱石 「それから」
...すなわち前に述べた勇猛(ゆうもう)とか任侠(にんきょう)とかという勇ましいところに重きをおいてこの句を用いたのではあるまいか...
新渡戸稲造 「自警録」
...勇侠者流のやうな顏して跳梁(てうりやう)した頃のことです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...所感結網学人専攻斯学願樹功微躯聊期報国忠人間万事不如意一身長在轗軻中泰西頼見義侠人憐我衷情傾意待故国難去幾踟決然欲遠航西海一夜風急雨※※義人溘焉逝不還忽長隔幽明路天外伝訃涙潸潸生前不逢音容絶胸中鬱勃向誰説天地茫茫知己無今対遺影感転切私がもし当時マキシモヴィッチ氏の下に行っていたならば...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...宵から正面桟敷にいた痩せぎすの刺っ子を着た侠(いなせ)な頭(かしら)がガラリ楽屋の板戸を開けて入ってきて...
正岡容 「寄席」
...昨日渡世人の足を洗ったばかりという老侠へ止むないことから喧嘩を挑みかかる日本左衛門の意気地を叙した一席だった...
正岡容 「寄席行燈」
...夫れ物質的の文明は唯物質的の人を生むに足れる而已(のみ)、我三十年間の進歩は実に非常なる進歩に相違なし、欧米人をして後(しり)へに瞠若(だうじやく)たらしむる程の進歩に相違なし、然れども余を以て之を見るに、詮じ来れば是唯物質的の文明に過ぎず、是を以て其文明の生み出せる健児も、残念ながら亦唯物質的の人なる耳(のみ)、色眼鏡を懸け、「シガレット」を薫(くゆ)らし、「フロック、コート」の威儀堂々たる、敬すべきが如し、然れども是れ銅臭紛々たる人に非ずんば、黄金山を夢むるの児なり、其中に於て高潔の志を有し、慷慨の気を保つもの、即ち晨星(しんせい)も啻(たゞ)ならじ、束髪峨々(がゝ)として緑(りよくさん)額をつゝみ、能(よ)く外国の人と語り、能く「ピアノ」を弾ず、看来れば宛然たる「レディス」なり、然れども其中に存するものは空の空なるのみ、赤間ヶ関の荒村破屋に嘗(かつ)て野「バラ」の如くに天香を放ちし、烈女阿正(オマサ)の如き、義侠深愛、貞節の如き美徳は之を貴き今日の娘子軍に求むべからず、蓋(けだ)し吾人(われら)が之を求め得ざりしは其眼界の狭きが為ならん、而(しか)れども方今の人心は其外界の進歩に殆んど反比例して、其撲茂、忠愛、天真の如き品格を消磨して、唯物質的の快楽を遂ぐるに、汲々(きふ/\)たるは、掩(おほ)はんとして掩ひ得べからざるの事実に非ずや、思ふて此に至る吾人は賈生(カセイ)ならざるも、未だ嘗て之が為に長大息せずんばあらず、古来未だ嘗て亡びざるの国あらず、而して其亡ぶるや未だ嘗て其国民が当初の品格を失墜したるに因(よ)らずんばあらず噫(あゝ)今に及んで百尺竿頭、更に一歩を転ぜずんば、吾人は恐る、「古(むか)し我先人が文明を買ひし価(あたひ)は国を亡(うしな)ふ程に高直なりき」と白皙(はくせき)人種に駆使せられながら我子孫のツブヤカんことを...
山路愛山 「英雄論」
...市井遊侠(しせいゆうきょう)のばちびんとも見えず...
吉川英治 「江戸三国志」
...今では武士と侠客両面の浪人伝法となり...
吉川英治 「剣難女難」
...杯によって義を約す侠徒の風習を生じたのも...
吉川英治 「平の将門」
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