...実生活の活動を男性に依託せねばならなかった...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ただ居士の留守中碧梧桐君と余との両人に依託された『日本新聞』の俳句選に就いて時に批評をしてよこした...
高浜虚子 「子規居士と余」
...周公孔子といふは皆依託の詞であると言つてゐるのは然るべきことであるが...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...依託金の包みを切って阿波の大尽なるものを驚かした時のように――放蕩児(ほうとうじ)にとっては...
中里介山 「大菩薩峠」
...帰りには依託された商品の運賃をまるまる儲(もう)けることができる...
中村地平 「南方郵信」
...けれども自分が田口から依託(いたく)されたのは女と関係のない黒い中折帽(なかおれぼう)を被(かぶ)った男の行動だけなので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...現に一度はある方面から人選(にんせん)の依託(いたく)を受けた某教授に呼ばれて意向を聞かれた記憶さえ有(も)っている...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...いわば依託金(いたくきん)のごときものであるからして...
新渡戸稲造 「自警録」
...郁子さんに依託することになった...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...この事件の一切を処理する事を依託された岡氏は...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...先代が依託した采配(さいはい)まで召しあげられたのを機会に...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...ソコで清水は大久保の依託を受けて横浜の英公使館に出掛けてその話を申込んだ所が...
福澤諭吉 「福翁自伝」
......
森鴎外 「遺言三種」
...いずれにしても満足に依託(いたく)を果した場合には...
柳田国男 「山の人生」
...あとはこの遺書を旧友藤波弁護士に依託して後(のち)...
夢野久作 「暗黒公使」
...――つまり洛中洛外の諸商人に、公金を依託して、その金利を年々収めることにしたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかしその政府は私たちの依託機関で...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...御相談にまいりました」「その策とは?」「京の梅渓家(うめたにけ)から徳島へ依託されました三ツの葛籠(つづら)がございます...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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