...実生活の活動を男性に依託せねばならなかった...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...大同学院から国防に関する講演を依託されて「戦争史大観」をテキストとすることとなり若干の修正を加えた...
石原莞爾 「戦争史大観」
...ただ居士の留守中碧梧桐君と余との両人に依託された『日本新聞』の俳句選に就いて時に批評をしてよこした...
高浜虚子 「子規居士と余」
...浅井に一切を依託してあった妹を急に自分の手に取り戻そうとするのであった...
徳田秋声 「爛」
...周公孔子といふは皆依託の詞であると言つてゐるのは然るべきことであるが...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...依託金の包みを切って阿波の大尽なるものを驚かした時のように――放蕩児(ほうとうじ)にとっては...
中里介山 「大菩薩峠」
...母から依託された用向についても大した期待も興味もなかった...
夏目漱石 「行人」
...これは友人滝(たき)君が京都大学で本邦美術史の講演を依託された際...
夏目漱石 「『東洋美術図譜』」
...けれども自分が田口から依託(いたく)されたのは女と関係のない黒い中折帽(なかおれぼう)を被(かぶ)った男の行動だけなので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...現に一度はある方面から人選(にんせん)の依託(いたく)を受けた某教授に呼ばれて意向を聞かれた記憶さえ有(も)っている...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...いわば依託金(いたくきん)のごときものであるからして...
新渡戸稲造 「自警録」
...郁子さんに依託することになった...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...この事件の一切を処理する事を依託された岡氏は...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...ソコで清水は大久保の依託を受けて横浜の英公使館に出掛けてその話を申込んだ所が...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...大姫君の忌日の法会(ほうえ)に供養する経巻や仏像のことを依託した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あとはこの遺書を旧友藤波弁護士に依託して後(のち)...
夢野久作 「暗黒公使」
...しかしその政府は私たちの依託機関で...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...御相談にまいりました」「その策とは?」「京の梅渓家(うめたにけ)から徳島へ依託されました三ツの葛籠(つづら)がございます...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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