...だが相手も依怙地(いこじ)に思われるほど強硬に後へ退(ひ)かない...
上田広 「指導物語」
...そのやうな依怙地な不敬の御態度などに較べると...
太宰治 「右大臣実朝」
...私は多少依怙地(いこじ)にもなって...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...タカを括(くく)り過ぎて依怙地(えこじ)になられては厄介(やっかい)なので...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...多の市さんは依怙地(いこぢ)な方で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...断っても依怙地(いこじ)で帰らないから仕様事なしにお前が弥八の代りに揉んで貰って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ある種の依怙地(いこじ)さというものだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...シヅは依怙地な表情を顔にためたまま...
久生十蘭 「あなたも私も」
...「いや」と依怙地(いこじ)に濡れ雪のうえに坐りこんでしまった...
久生十蘭 「白雪姫」
...依怙地(いこじ)なほど身体を硬(こわ)ばらせている石のようなお安の後姿を...
久生十蘭 「鈴木主水」
...それにしてもあいかわらずシゴイさんは依怙地だ...
久生十蘭 「だいこん」
...依怙地に黙りこくつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...斯うして依怙地な犬殺しが出来る...
松永延造 「職工と微笑」
...依怙地(えこじ)に覗こうとするように...
森鴎外 「かのように」
...軍医もこんな依怙地(えこじ)な心臓にゃあこれまでおめにかかったことがねえって...
山本周五郎 「青べか物語」
...その依怙地のほうへ曲りたがるものでしてな」独(ひと)り言(ごと)のように...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...依怙地(えこじ)な兄さんだから...
吉川英治 「松のや露八」
...依怙地(いこじ)に歪(ゆが)んでしまったのも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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