...……当時は奈良の伯母御前の御許(おんもと)に侍り...
芥川龍之介 「俊寛」
...翁の側(かたはら)に侍りけるに...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...遠からぬ程に癒(い)ゆべしと申すことに侍り...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...旦暮(あけくれ)大王の傍(かたわら)に侍りて...
巌谷小波 「こがね丸」
...しかあれどもかの遊女の中に多く往生(おうじょう)を遂(と)げ浦人(うらびと)の物の命を断つものゝ中にあって終(つい)にいみじき侍りし」と西行(さいぎょう)がいっているようにその女どもは今は弥陀(みだ)の国に生れていつの世にも変らぬものは人間のあさましさであることを憫笑(びんしょう)しているのであろうか...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...眼が見えねばこそ賤しい男が斯くも貴いお方のお側へ侍りはすれ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...良く水魚の交りを可致由(いたすべきよし)誓紙をかはし侍りしに...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...今又かの和泉守のために我夫(つま)をまで失はんとするが悲しく侍りとて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...後になりてぞ聞き侍りしからたちの荊棘(いばら)がもとにぬぎ掛くる蛇の衣にありといはなくに篠のめをさわたる蛇の衣ならばぬぎて捨てむにまたも着めやも比叡の山のいたゞきなる四明が嶽にのぼりて雨にあひ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...本宮焼けてのちの歳の内に遷宮(せんぐう)侍りしに参りあいたまいて...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...この鸚鵡のみは、いかにしてかあの姉君を憎めるがこぼれ幸(ざいわい)にて、今も飼はれ侍り...
森鴎外 「文づかひ」
...後生の善所を祈願し侍り...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...誠に恐ろしき極みに侍り...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...相次ぎて生命(いのち)を早め侍りしばかりにて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かく御沙汰ありしものに侍り...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...稍(やや)落ち付き侍りし今宵(こよい)の事...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...妾も化粧をあらためて御席にまかり出で侍りしが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...たゞ死なむとのみ思ひ入り侍りしを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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