...而して、法皇をして義仲追討の挙に出でしめたるは、軽佻、浮薄、無謀の愚人、嘗て義仲の為に愚弄せられたるを含める斗の豎児、平判官知康なりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...いささかたりとも軽佻(けいちょう)...
泉鏡花 「薄紅梅」
...物腰はおだやかで軽佻(けいちよう)な風は見られなかつた...
高村光太郎 「智恵子抄」
...此を以て新を喜び旧を厭ふの軽佻者流...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...内閣は常に軽佻驕傲にして責任を顧みず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...軽佻と鈍重とを超越した気品の沈静に...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...平常(ふだん)から軽佻(かるはずみ)な野郎でございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...フランス人の儚(はか)ない言葉は軽佻な洒落となってパッと輝くと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...規則正しい習慣が永久に妨げられることのない退隱所(たいいんじよ)を探して彼女と輕佻な世間との間に安全な障壁を設けようといふのである...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そして軽佻な冒涜と...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...その輕佻さに苦笑することは出來ても...
三好十郎 「肌の匂い」
...そんな中に内気なおとなしい人が混じって物思いをしていても軽佻(けいちょう)に騒ぐ仲間に引かれて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかしその才学のある枳園の軽佻(けいちょう)を忌む心が頗(すこぶ)る牢(かた)かった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...(c)我々の幸福は軽佻の伴侶たる歓楽嬉戯の中にあらず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...巧みにその市民たちを軽佻と淫らな楽しみから遠ざけたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし無情、冷酷、生意気、半可通、不作法、粗野、軽佻等の欠点は、男子においても許しがたい欠点であることを思わねばなりません...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...巴里の三四人の輕佻な男ども...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...浮華軽佻(ふかけいちょう)な時代のあとには...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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