...その上またはなはだ軽佻浮薄(けいちょうふはく)な趣がある...
芥川龍之介 「樗牛の事」
...何の学説とか誰の主義とか紹介者のある毎に約六ヶ月づつ之を循環崇拝する如き軽佻な態度は全く跡を絶つて静に...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...軽佻に見られるためにやつてゐるんだから』といふやうなところも出て来た...
田山録弥 「現代と旋廻軸」
...又一方幇間(はうかん)らしい軽佻な気分の中にはしやぎ切つた人だとも思はれる...
田山録弥 「西鶴小論」
...幾多の輕佻な不眞面目な要素を混じて居るであらう...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...「無礼な街」には現実から遊離した軽佻さが更に目につくではないかと...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...そしてもちろんランジェー夫人の軽佻(けいちょう)さは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...癒(いや)すべからざる軽佻(けいちょう)さが潜んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...フランス人の軽佻さには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...軽佻(けいちょう)なる老人に対する沈重なる青年のあらゆる不調和が存していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...平常(ふだん)から軽佻(かるはずみ)な野郎でございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたくしというものの軽佻(かるはずみ)を定めてお心の中ではおさげすみになっていらっしゃるかと存じますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...主人(しゆじん)大事(だいじ)の心(こゝろ)に比(く)らべて世上(せじやう)の人(ひと)の浮薄(ふはく)浮佻(ふてう)...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...軽佻浅膚な社交界を泳ぎまわっているうちに...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...そして軽佻な冒涜と...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...そんな中に内気なおとなしい人が混じって物思いをしていても軽佻(けいちょう)に騒ぐ仲間に引かれて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...論者はこれに対して、現在の女教師や、女学生や、女流文人や、職業婦人やに共通する半可通的な、軽佻な、生意気な、あるいは粗野な習気を挙げて、その自説を弁護しようとするかも知れませんが、私は、かえってそれこそ論者の意見を顛覆させるものだと思います...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...徒らに尖端を狙つた輕佻浮薄ばかりを全部としてゐたら...
吉川英治 「折々の記」
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