...併し我等の僞善者といふ概念は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...併し純粹に、單獨に、自分の問題に深入しようとすると、幾許もなく、俺の思想は散漫になり、統御を失ひ、連絡を失つて、終に行衞不明になつて了ふ事が多い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...「其ういふことも有るものです」極めて平静にコウ答へられて、私は少々気脱した気味であつたが、併し、其奇異な現象に対する私の驚異は尚ほ久しく私の血を胸に堪へしめた...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
...併し、まさか社長自身が飛びおりた訳ではなかろうが、おかしいね...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...併し文太郎は唯一途に弟の體を心配して眞心籠めて話してゐるのであつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...救済は併し空から天降って来ることは出来ない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...――だが併しこの秀でたるインテリゲンチャは如何にして例えばコンミュニズムとファシズムとの是非を判定するか...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...処で併し、だから科学だけが科学的精神を持てばよいのだとか、科学者だけが科学的精神の専門家だとかと推論してはならぬ...
戸坂潤 「現代科学教育論」
...併し近代の幾何学に於ては...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...併し之はそう不思議な言葉の使い方ではないのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...さて併し、こうした半官憲的文化動員・思想動員が、その作為的なポーズに拘らず、自然な文化的信用を民衆の間に博するかどうかは、実際極めて疑問と云う他ない...
戸坂潤 「思想動員論」
...併し生とは何か...
戸坂潤 「辞典」
...併し兎に角さうしなくてはならないのだ...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...但併し其の名稱などは...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...磯上様のお話を承(うけたま)わると、それは悪魔的な周到な計画の下に行われた最も憎むべき犯罪で、その完全犯罪の成功は、一点疑うべき余地もないようですが、併し、物事はすべて、裏には裏があり、底には底があり、そう簡単に二二ンが四とは形付(かたづ)けられない場合があることも勘定に入れなければなりません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...併し私から見ればそんな事は...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...が併し私の露語を離れ離れにしては実業に入れぬから...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...併し運の好い奴等だ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
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