...その余沢は不加入会社にまで及んでいることがわかる...
伊丹万作 「映画界手近の問題」
...一は未だ広く余沢を及ぼさぬと云うに過ぎぬ...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...これみな国君(こくくん)盛徳(せいとく)の余沢(よたく)なり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...するとその下の地位にいる同僚達は順繰りに昇進してみんな余沢(よたく)に霑(うるお)うというような事があるとすると...
寺田寅彦 「マルコポロから」
...すなわちその父祖の余沢あるがゆえなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...他は文恭公太平の余沢に沈酔したるに際す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...それはとりも直さず氏の訳そのものの社会的余沢(?)であると云う他あるまい...
戸坂潤 「読書法」
...「現にその余沢も感じている...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...是亦戦争の余沢である...
永井荷風 「帝国劇場のオペラ」
...けれども、ここを通る参覲交代の大名のすべてを合せても、その余沢は、一加州侯のそれに及ぶものではないとのことであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...余沢(よたく)でない...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざわざ継(まま)娘の婿にまでなってあの家の余沢をこうむりたがったように見えるからね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...崇文盛化(そうぶんせいくわ)の余沢(よたく)は方(まさ)に纔(わづか)に社会に被及(ひきふ)するであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...多紀氏の余沢である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...柏軒は一面多紀氏累世の余沢を被り...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...兄榛軒の余沢を受けて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これも泰平の余沢(よたく)といえる現象なのか...
吉川英治 「私本太平記」
...全盛の余沢に驕(おご)り...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索