...この夏には余分にお茶代を頂きまして……」と嬶さんは世辞(せじ)が好い...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...この重心板(センター・ボード)が船底から余分に突出しているために...
大阪圭吉 「死の快走船」
...製造販売ともに平均一割一分ほど余分に働いてくれている状態である...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...段々とそうして余分に儲けるなどなかなかその懸引(かけひき)があるものだといいます...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...お金も今月はどっさり余分にございます...
太宰治 「女の決闘」
...を余分に含んでいる...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...余分に考えていたが...
直木三十五 「南国太平記」
...丸いものが余分にかかりますでな……」といって...
中里介山 「大菩薩峠」
...また杉苗を余分におさめるというわけでございますから……その杉苗でございますか...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで普通の空気中に水蒸気が余分にある場合には...
中谷宇吉郎 「「茶碗の湯」のことなど」
...平生(ふだん)と違ったよそゆきの気持を余分に添える媒介(なかだち)となった...
夏目漱石 「明暗」
...普通より一時間だけ余分に働いて...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...家族の割合に余分にはいっていることがわかったんだよ...
平林初之輔 「少年探偵 呉田博士と与一」
...それだけ人生の幸福を余分に吸ひとつた生活の勝利者である――僕が読んだ小説の中に斯んなことが書いてあつたが...
牧野信一 「塚越の話」
...何しろ月々十円ずつ余分に吐き出さなきゃあならないんだもの...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...こちらで少し余分に払ったものだから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...取つて置け!留吉 余分に貰ふ訳あ無え...
三好十郎 「地熱」
...二割から三割ぐらい余分に取込んでおります...
夢野久作 「近世快人伝」
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