...この居候連中は宿屋や酒場にいりびたって、使い走りをしたり、いろいろ半端(はんぱ)仕事をして、台所の余り物や、酒場のおこぼれにしこたまありつこうという算段である...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「駅馬車」
...宗教的要求あるいは余り物質的でない要求の顕著であったことを述べ...
伊波普猷 「土塊石片録」
...三人共余り物をいわなかった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...もともと余り物事を深く考えることの得意でない伝さんは...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...自分は余り物事に心を動かさないやうに腹を据ゑてゐるが...
薄田泣菫 「茶話」
...一体画かきといふものは余り物覚えがよくないやうだ)汽車を待つ間(ま)のつれづれに雲を見てゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...毎度余り物の値を露(あら)わにいうようでおかしいが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...人のお余り物をいただくような心で...
中里介山 「大菩薩峠」
...余り物知りでなき人までも...
中里介山 「大菩薩峠」
...余り物でも処分するような扱い方が...
中里介山 「大菩薩峠」
...食を頒(わ)けるときも強壮者が美味をとり老弱者に余り物を与えるのが匈奴(きょうど)のふうであった...
中島敦 「李陵」
...先生が余り物事に凝り過ぎて...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...その発音と素振(ジエスチユア)が余り物々しく技巧的過ぎて解らず...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...三右衛門は医師が余り物を言わぬが好いと云うのに構わず...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...「君は余り物を持ち過ぎるではないか」といわれた...
柳宗悦 「民藝四十年」
...自分は流しの余り物を食べ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...『ホラ……余り物(もん)ば遣るぞ』と云うて蒲鉾小舎の入口に乾(ほ)いて在る面桶(めんつう)に半分ばかり入れてやりましたので...
夢野久作 「近世快人伝」
...犬の余り物の方が実際上...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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