...彼は余り口をきかなかつた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...心から捌けて洒落(しゃらく)であったかというと実は余り洒落でなかった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...社交的応酬は余り上手でなかったが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...余りの見事さにうっとりしてしまう程ですよ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...私は余り気乗りがしなかった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...夕食後就寝まで二時間余りある...
大杉栄 「獄中消息」
...日曜日は余り早く人を訪問するものではないと...
豊島与志雄 「田舎者」
...余りに無数の人間が群居している...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...余りに大勢の集るも如何という所から...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それ一人でも私共兄妹の手に余ります」「――」「伊八は私共を見付けると――おや栄屋の倅(せがれ)と娘ですぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...嫉妬の余りこのような兇行を演じたのかも知れぬ...
久生十蘭 「魔都」
...余り愚図々々してゐて...
牧野信一 「初夏」
...陽を余りにまぶしく感じて...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...「退屈な余りに、山村がこんないたづらをしたのかしら?」さう思ふと、私は可笑しくてならなかつた...
牧野信一 「妄想患者」
...これも余り狭きには過ぎずやと存候...
正岡子規 「病牀六尺」
...近世と余り隔たらぬ時代まで学者も竜実(まこと)に世にありと信ぜり...
南方熊楠 「十二支考」
...余りといえば、魯粛どのが時務にうといので、つい笑いを忍び得なかったのです」傍らの魯粛は、眼をみはって、「や、何をもって、この魯粛が時務にくらいと仰っしゃるか...
吉川英治 「三国志」
...余りに神格化されすぎた大楠公だったし...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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