...徐(おもむろ)に肉(しし)の余った顎(おとがい)を動かして...
芥川龍之介 「邪宗門」
...よほど目に余ったことが...
海野十三 「火星兵団」
...仕末に余った憂欝な気がしてきました...
豊島与志雄 「香奠」
...メンデルスゾーンのうちには、あり余った憂愁、気取った幻想、空虚な思想などがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これはもう余ったのだと...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それで余ったらば――」と言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...これらは幾分か片方で切りつめてこの余った energy をこの方に向ける...
夏目漱石 「おはなし」
...やはり余った菊は花屋へ売りこかして...
夏目漱石 「草枕」
...風が吹いても苦にしない」茶碗に余った渋茶を飲み干して...
夏目漱石 「草枕」
...同雑誌の編輯者(へんしゅうしゃ)が一行余った処へ埋草に入れたものである...
「長塚節氏の小説「土」」
...よほど厚い石と見えて爪から余った先が一寸(いっすん)ほどもある...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...落魄(おちぶ)れた能役者でなきゃアまず思案に余ったお店者(たなもの)だ」「…………」縁側に寝そべって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今度は余った紙数で...
三好十郎 「恐怖の季節」
...三河勢(みかわぜい)の手に余った甘利をたやすく討ち果たして...
森鴎外 「佐橋甚五郎」
...少し紙数が余ったから手前味噌をならべることにしよう...
矢内原忠雄 「読書と著書」
...余ったのは墓標の前へ...
山本周五郎 「夕靄の中」
...生れ付き智恵や勇気があり余った青年...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...地天泰(ちてんたい)という卦になって一切が泰(やす)らかに解決されてゆきます」四芳夫は思案に余ったあげく...
夢野久作 「夫人探索」
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