...力余った俺の肩がおっさんの身体を猛烈に弾いたのだ...
梅崎春生 「蜆」
...よほど目に余ったことが...
海野十三 「火星兵団」
...散々思案に余った揚句...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...これはもう余ったのだと...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...余ったパンを孤児の食糧にあてた...
永井隆 「この子を残して」
...それからハタと思案に余った念頭を暗示するものがあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで余ったらば――」と言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはり余った菊は花屋へ売りこかして...
夏目漱石 「草枕」
...そのハンケチの指に余ったところが...
夏目漱石 「三四郎」
...同雑誌の編輯者(へんしゅうしゃ)が一行余った処へ埋草に入れたものである...
「長塚節氏の小説「土」」
...変な半洋袴(はんズボン)から余った脛(すね)を丸出しにして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...思案に余った揚句...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...道楽者の自分にも兄の放埒(ほうらつ)が眼に余ったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...余ったドロマイト弾を船内から取り出していた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...勝手な横車を押しとおすありさまは眼に余った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...思いに余ったその翌る日の事...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...矢代は絞りよせられる思い余った忽忽とほおけた放心の底から...
横光利一 「旅愁」
...余った金は意見に添えて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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