「佗」の意味
孤独や寂しさ
小説での「佗」の使い方
...自制の意(こころ)が酔醒(よひざめ)の佗しさをかき乱した...
石川啄木 「鳥影」
...―――それを考えると彼女達は佗(わ)びしかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...猫を相手に佗びしく暮らしてゐると聞いては...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...あの燃え残りの蝋燭の発する佗びしい...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...異郷の空にトロイアと戰ふ其子思ひ佗び...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そのあとの妙に佗びしい空間に...
豊島与志雄 「乾杯」
...婚礼には似合しからぬ佗(わ)びしい天気であった...
夏目漱石 「行人」
...初冬(はつふゆ)の寒さと佗(わ)びしさとが...
夏目漱石 「こころ」
...彼はその時店の灯(ひ)で佗(わ)びしく照らされたびしょ濡(ぬ)れの往来と...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...直吉はみすぼらしい自分の姿が佗しかつた...
林芙美子 「瀑布」
...何だか店に晒らされた茄子のようで佗しい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...大変佗し気な風才だった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...すこし佗(わ)びしかった...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...――そんな佗(わび)しい冬の旅を続けている自分のその折その折のいかにも空虚(うつろ)な姿が次から次へとふいと目の前に立ち現われて...
堀辰雄 「菜穂子」
...僕を待ち佗びてゐた...
堀辰雄 「夏の手紙」
...「歳乙亥、余※役江戸邸、一日趨白川老公招飲、酒間公手親折梅一枝、又作和歌并以賜余、余捧持而退、置于几上、翌日隣舎郎来云、賢侯之賜、宜接換移栽故園、不容徒委萎※、余従其言、及帰留托友人石子道、以佗日郵致、越戊寅春、余在京、会備中人小野梅舎至自江戸、訪余僑居、携一盆卉、視之乃曩所留者也、余驚且喜、梅舎与余、無半面之識、而千里帯来、其意一何厚也、既帰欲遺一物以表謝意、至今未果、頃友人泉蔵来話及其事、意似譴魯皐、因先賦此詩...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...我(わ)れ如何(いか)に佗(わび)しからまし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...何気なしに日本橋の方へ待ち佗(わ)びた眼をやると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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