...跋難佗(ばつなんだ)竜王...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...佗助(わびすけ)...
薄田泣菫 「独楽園」
...よし善からずも待ち佗ぶるアカイア族に傳ふべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「華やかに踊りしあとの佗しさは...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...図書館の中の佗びしい空気を私に思わした...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...下町のかなたこなたに佗住(わびずま)いして...
永井荷風 「自選 荷風百句」
...俥がやって来たのは彼が待ち佗びて家に戻って来た後だった...
原民喜 「美しき死の岸に」
...ここでまた夜を迎へるのかと思ふと私は妙に佗しかつた...
原民喜 「夏の花」
...佗(わ)びた折戸の庭口より入れば...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あの夜の少女がもの佗びた面もちで乗っている...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...そんな中にぽつりぽつり竜胆(りんどう)がもう大かた花も散ったまま立ちまじっているのが佗(わ)びしげに私の目に止まった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...仮屋して佗しい日を送つてゐる...
牧野信一 「環魚洞風景」
...二わたしは宿屋の仮寝に飽きると佗しさに身をもてあまして...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...怪賊五寸釘寅吉の看板がいと佗びし気に上がっていて...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...人の世の佗しさおのれ父たることのその真実(まこと)を信じる寂しさ...
室生犀星 「忘春詩集」
...」と云うと佗びしい小声で唄を歌った...
横光利一 「旅愁」
...あらためて“佗び”や“閑”を取り入れるほど日常が豪奢(ごうしゃ)でも繁忙でもないからだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...川原湯まで濡れて歩くのがいかにも佗しいことに考へられ始めたのだ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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