...酔醒(よひざめ)の佗しさが...
石川啄木 「鳥影」
...跋難佗(ばつなんだ)竜王...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...雪子女史は実験を待ち佗(わび)るのだった...
海野十三 「振動魔」
...あれ以来東京の空で佗(わ)びしく暮しているであろう様子が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかしいくらか佗しい心を抱いて...
田山録弥 「路傍の小草」
...いつもさうした佗しい気持になるのであつた...
徳田秋聲 「浪の音」
...ひどく佗びしい気持ちになって...
豊島与志雄 「朝やけ」
...如何に佗しいものであろうか...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...路地裏の佗住居、ガスストーブの設けとてもなければ、朝目覚めて後も蓐中にて麺麭とシヨコラとを食し、其儘に起出でず、午頃まで読書するなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...こうした聯想(れんそう)が今の彼を特更(ことさら)に佗(わ)びしく思わせた...
夏目漱石 「道草」
...麻酔液により人工的に無痛にすることは古くから知られていて3世紀のHoatho(Hua Tuo 華佗:140-208)は四肢切断...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...お釈迦様!あんまりつれないではござりませぬか!蜂の巣のようにこわれた私の心臓の中に……お釈迦様ナムアミダブツの無情を悟すのが能でもありますまいにその男振りで炎のような私の胸に飛びこんで下さりませ俗世に汚れたこの女の首を死ぬ程抱きしめて下さりませナムアミダブツのお釈迦様!妙に佗しい日だ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...ここでまた夜を迎へるのかと思ふと私は妙に佗しかつた...
原民喜 「夏の花」
...十景のうち一つしかないやうな静かな光景だけが絶れ/\に佗しく浮ぶばかりだつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...前人は本草の著録は張華(ちやうくわ)華佗(くわだ)の輩の手に出でたであらうと云つてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」と云うと佗びしい小声で唄を歌った...
横光利一 「旅愁」
...寒さも佗(わび)しさも...
吉川英治 「新書太閤記」
...しばらくの佗び住居に「無可(むか)」という号を用いて浪居している一齣があるが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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