...何遍も消しては、何遍も書く...
石川啄木 「漂泊」
...これを何遍も引つくり返して...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...エライ男ですと何遍となく繰返した...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...何遍(なんべん)でも遣(や)りなおしです...
田中英光 「オリンポスの果実」
...口惜(くや)しさと腹立たしさとが何遍でも湧(わ)き上って来て...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...あとには何うかさういふことがないやうに――今度こそはさういふ悪魔が入つて来るのを見落さないやうにと何遍も何遍も繰返しつゝ歩いた...
田山録弥 「草みち」
...すくなくともさうした幻影はまだこれから先何遍も破壊されるであらうと思はれた...
田山録弥 「三月の創作」
...そんなことを何遍もやつてるうちに私はお嬢さんがほつそりとしてどこか病身らしいのをみてなんとなく気にいつてしまつた...
中勘助 「銀の匙」
...そのこんたすに見惚(みと)れながら何遍もそれを撫でてゐた...
長與善郎 「青銅の基督」
...その晩井深は何遍(なんべん)となくこの画を見た...
夏目漱石 「永日小品」
...今までにも何遍かありました...
夏目漱石 「行人」
...代助は此額の由来を何遍聞(き)かされたか知れない...
夏目漱石 「それから」
...役人は毎日々々同じ牛を何遍も買(か)つてゐた...
夏目漱石 「それから」
...理窟ぢやありませんよ」「理窟でなくつても構(かま)はないから話(はな)して下(くだ)さい」「貴方(あなた)の様にさう何遍断(ことわ)つたつて...
夏目漱石 「それから」
...要領を得る前に門前から追い還(かえ)された事は何遍もある...
夏目漱石 「野分」
...そうして輪の上を何遍も廻った...
夏目漱石 「夢十夜」
...とぼけるなよ」と私は刑事に何遍云われた事でしょう...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...自由の権だいという文句を何遍か高く唱えた...
柳田国男 「故郷七十年」
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