...何遍(なんべん)かつるりと滑(すべ)った...
海野十三 「もくねじ」
...一生かゝつて何遍も何遍も身読(しんどく)して見なければ分らぬものだ』況んやすぐれた作品に於てをや...
田山録弥 「小説新論」
...何遍夢に見たか知れないその時子の顔が笑(ゑみ)を含んで此方(こちら)を見てゐるのをBははつきりと見た...
田山録弥 「時子」
...この現象の面白さは何遍繰返しても飽きないものである...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...そんな役であってもやはり舞台へ出る前には何遍も鏡を見て緊張し...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...そんな時はいかにも苦しそうな溜息ばかりして何遍となく便所へはいって大きな欠伸(あくび)をする癖がある...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...レオナルド・ダ・ヴィンチの設計以来方々で何遍も「発明」されたらしいが...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...己が何遍門を叩いても...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...何遍でも繰返(くりかえ)して見る時間はあるが...
夏目漱石 「永日小品」
...何遍も骨を折つて見た...
ゲオルヒ・ヒルシユフエルド Georg Hirschfeld 森林太郎訳 「防火栓」
...』何遍追跡しても...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...この微妙な作品を何遍も朗讀するのを聞きました...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...同じ言葉を何遍も繰り返した...
牧野信一 「環魚洞風景」
...御恩は忘れませんでして」仙太は何遍も繰りかえした...
矢田津世子 「凍雲」
...自由の権だいという文句を何遍か高く唱えた...
柳田国男 「故郷七十年」
...生命(いのち)にゃかえられんけに引っくり返ってやろうかと何遍思うたか知れん」「俺は袴の下に枕を敷いとったが...
夢野久作 「近世快人伝」
...その又以前にも……何遍も何遍もこんな事を繰返した事があるのかも知れないので...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...同じ所を何遍(なんべん)もくりかえしつつ...
吉川英治 「親鸞」
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