...何某(なにがし)というあんころ...
泉鏡花 「一景話題」
...不思議の商標(しるし)つけたるが彼(か)の何某屋(なにがしや)なり...
泉鏡花 「一景話題」
...しょっぱなに「何某...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...砧これは九州芦屋の何某にて候...
上村松園 「謡曲と画題」
...何某は剛毅(ごうき)なり薄志弱行の徒は慚死すべしなどいふ所に到れば何となく我を誹(そし)りたるやうにおもはれて...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...「どこの何某は賢い...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その何某先生が鬼のやうな醜悪の才能を持つてゐるといふ事実を暴露し...
太宰治 「お伽草紙」
...新住所の北津軽郡金木町何某方というのがその傍に書き込まれていた...
太宰治 「親という二字」
...何某」とナイフで彫つてある文字を見かけることさへあるが...
太宰治 「貪婪禍」
...もう二十年も前にドイツの何某が試みて失敗したものだよ」といったようなことをしたり顔に云って他人の真面目なそうして実際はかなり有望な独創的研究をあたまからけなしつけるようないわゆる大家も決して珍しくはない...
寺田寅彦 「変った話」
...天下晴れて東京府北多摩郡千歳村字粕谷の忠良なる平民何某となったのである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「何某(なにがし)は死にやあがった」「誰は結婚しやあがった」「勉強しやあがった」「昇進(しょうしん)しやあがった」といい...
新渡戸稲造 「自警録」
...時々平次に宛てて『近いうちに何町の何某の家を見舞ふぞ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さんの代りがいちいちといふ人なのさ――何某といふ人は居らんのかね...
牧野信一 「毒気」
...私が據り所にしてゐる報道や知識も何處の何某から出たものであるかを知らない...
三木清 「人生論ノート」
...三〇小国(おぐに)村の何某という男...
柳田国男 「遠野物語」
...これと同じ時刻に新張村(にいばりむら)の何某という者...
柳田国男 「遠野物語」
...これが奥羽の方へ行くと何の何某(なにがし)館と書いてある...
柳田國男 「名字の話」
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