...かう云ふと又其処らでいろ/\うるさい理屈を云ふ人があるかもしれないけれど例へば此処に良人(おっと)に死別れた婦人があるとして若(も)しもその婦人が死んだ良人に対して何時迄も同じ愛が続いてゐてそれが動かすことの出来ない程力強いものであるならばそれはその婦人にとつては独身でゐることは不自然でなく普通な事柄であると云はなければならない...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...呪ひ封じ込まれたるいたましい婦人の生活よ! 私達は何時までも何時迄もぢつと耐へてはゐられない...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...足下(そくか)は尚ほ何時迄(いつまで)も著述(ちよじゆつ)に従事(じうじ)せれんとする乎(基督信徒(きりすとしんと)に他人の仕事(しごと)を気(き)にする者多(おほ)し)...
内村鑑三 「問答二三」
...人間は何時迄たつても仲々成人(おとな)にならないものだと思ふ...
中島敦 「かめれおん日記」
...何時迄も鷹や牡牛の話では聽衆が満足しなくなつて來たからである...
中島敦 「狐憑」
...人は何時迄もエァリエルやパックばかりではいられない...
中島敦 「光と風と夢」
...何時迄続くか分らぬ...
中島敦 「光と風と夢」
...我等が民族の文学は何時迄も反復に終るであらう...
中原中也 「詩に関する話」
...其様(さう)何時迄(いつまで)も我儘を云つた日には...
夏目漱石 「それから」
...何時迄(いつまで)立(た)つても判然(はつきり)しなかつた...
夏目漱石 「門」
...何時迄経つても生命も人格も持たないものなら其儘にして置いても何の責任感も起らないのですが...
原田皐月 「獄中の女より男に」
...内の方の政府を見れば何時迄(いつまで)も説が決しない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何時迄(いつまで)経(た)ってもX(エッキス)に膠着(こびりつ)いていて離れない...
二葉亭四迷 「平凡」
...何時迄経っても真の研究は覚束ないと思い出した...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...毎日飲むから何時迄たっても調子が本当にならなくて困る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...何時迄もあの娘を手に入れる道がない...
松永延造 「職工と微笑」
...二の三何時迄も三田が「けつたいな人」の域を出ないのにひきかへて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...何時迄もこんな汚ねえ家の二階を借りて居ねえで……」親爺...
山中貞雄 「森の石松」
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