...妙に柔かいグロテスクなひびき! これは何ものでもない...
谷譲次 「踊る地平線」
...その写真は私と木村さんとの間に不倫な関係が存在することを示す以外の何ものでもないと...
谷崎潤一郎 「鍵」
...しかし觀念にして何ものでもないものを或るものであるかのやうに表現する場合...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...夢幻以外の何ものでもないことがあり得るということ...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...即ちそれは国語学的研究以外の何ものでもないのである...
時枝誠記 「国語学と国語教育との交渉」
...歴史も実はその材料から云うと自然以外の何ものでもない...
戸坂潤 「科学論」
...実はこの時以前の概念からの一つの歴史的結果の外の何ものでもないということが大事だ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...現実の最も正しい即ち客観的で一義的な反映以外の何ものでもないからである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...われわれがそのものはそのものであって他の何ものでもないと確信しており...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...女中たちの部屋の全体はほんとうは三つの仕切りをもった大きな戸棚以外の何ものでもないのだ――ドアに耳をあてて聞き...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...二分間ばかりを犠牲にして有能な行員を多年自分にひきつけておくいい手段以外の何ものでもないはずだが――それはどうあろうとも...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...人間とは何ものでもない...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...他の何ものでもない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...畢竟文学以外の何ものでもないのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...別れて來た土地に對する愛着から自然と起る感情以外の何ものでもない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その本人の『心理遺伝』の作用以外の何ものでもないというのが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...城へ入ると、味方の劉※や張任(ちょうじん)に会って、「いちどは敵に生け捕られたが、番の兵を斬り殺して逃げてきた」と偽り、序戦は敗れたかたちだが、玄徳の如き、何ものでもない...
吉川英治 「三国志」
...それはことばの遊戯以外の何ものでもないのである...
吉川英治 「三国志」
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