...この五十男は何の能もないが...
犬田卯 「瘤」
...何の能もない気違い女となり果ててしまった...
江戸川乱歩 「鬼」
...何の能もない虫の上に...
薄田泣菫 「独楽園」
...他には何の能もない代りに蛾をつかまえることだけに妙を得ている...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...その真中に納まりながら――何の能もない自分が家庭という巣の中に納まり返りながら...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...他に何の能もないのだが...
牧野信一 「貧しき日録」
...ありふれた何の能もない人間と同様にむざむざと殺されてなるものか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また何の能もないのに...
吉川英治 「私本太平記」
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