...御所望の曲がおしたら何なりと……」検校は撥(ばち)をとつて一寸威儀を繕(つくろ)つた...
薄田泣菫 「茶話」
...御希望に従って何なりとお答えしましょう...
谷崎潤一郎 「途上」
...わたしの仕事もお手つだいをして下さい」「拙者の身で叶(かな)うことならば何なりとも」「まあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...さあさあ 何なりとひとつ今夜 手前のからだが果物屋をひろげたのでございます...
仲村渠 「果物屋の広告文」
...もう一つ答えてくれませんか」「ええ何なりと」清子はあらゆる津田の質問に応ずる準備を整えている人のような答えぶりをした...
夏目漱石 「明暗」
...「もう一度あの晩の事を伺ひますが」「何なりと」「曲者は千兩箱を持つて居りましたでせうか」「チラと見ただけで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何なりと仰(おつ)しやれ...
樋口一葉 「にごりえ」
...何なりとお申し付けください」「もう少し待機してください...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...手紙なり何なりと御用を仰せつけ下さればそう致します...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...今度は一つ皆さんの西洋流のダンスなり何なりと御自由なところを――」鬼達に抱へられた舞姫が楽屋に去ると村長が...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...お前さんは帰るなりと何なりとしておくんなせえ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...第二十 魚のライスカレーも白い身の魚を何なりとも小さく切って塩を振ってバターでいためて牛肉の通りな順序で拵(こしら)えます...
村井弦斎 「食道楽」
...蜂谷は身につけているものを何なりとも賭けようと言った...
森鴎外 「佐橋甚五郎」
...何なりと……」「……イヤ...
夢野久作 「復讐」
...じゃあ、いただいておきますが、家(うち)のお店も、奉行所に御用のあるお客さま達のために、こう繁昌しているのですから、せめて、何なりと、御不自由な御用は、遠慮なく、仰っしゃってくださいまし」そこには、人がいたので、お次は、庭向きの小座敷の方へ、茶を運んで、「どうぞ、こちらで一ぷく遊ばして」と、敷きものを、すすめた...
吉川英治 「大岡越前」
...何なりとしてさしあげられましょう...
吉川英治 「私本太平記」
...欲しい物は何なりと運ぶがよい』『旦那様っ……』膝へ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...訊くが……」「何なりと...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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