...見た所も何となく猫に似て居りました...
芥川龍之介 「地獄変」
...いつか何となく人懐(ひとなつか)しい暖みを湛(たた)えているようであった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...同時に彼も何となく口が利(き)き悪(にく)い気もちになって...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...何となく官能的に男を引きつける様な所があるのだ...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...私は何となく薄気味が悪るくてなりません...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...時平は九年の三月頃から何となく所労の気味で床についたが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...何となくぞっとするようなところがあった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...文學が活きた人生に接觸しなければ眞(まこと)の價値のない事を感じるだけ其れが何となく癪に觸つてならない...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...代助は何となく責任のある政府委員か弁護士を相手にしてゐる様な気がした...
夏目漱石 「それから」
...充分美しいうちにも何となく理智的なところのある娘でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何となくホツとした樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何となく落着き払った親しみは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何となく這入りいいような気がした...
林芙美子 「泣虫小僧」
...障子に掴(つか)まって斜(はす)に立った姿も何となく目に留(と)まる...
二葉亭四迷 「平凡」
...火や稻妻(いなづま)や又は美しいが何となく蟲のすかないものを避ける樣に避けて了つたのだらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...何となく生温かい...
吉川英治 「三国志」
...城下も何となく色めいている...
吉川英治 「新書太閤記」
...何となく微笑まれる...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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