...所詮下手は下手なりに句作そのものを楽しむより外に安住する所はないと見える...
芥川龍之介 「飯田蛇笏」
...久保田君の主人公は常に道徳的薄明りに住する閭巷(りょこう)無名の男女なり...
芥川龍之介 「久保田万太郎氏」
...併し故郷に永住するために全力を盡すことは彼の焦眉の問題でなければならなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...人の悶々措(お)く能はざる極貧の境涯に淡然として安住するを得るに至れり...
石川啄木 「閑天地」
...「同家に住する十三歳になる娘の所業なることが発覚せし」と申してきた...
井上円了 「おばけの正体」
...極楽世界に安住する事を示すものである...
高浜虚子 「俳句への道」
...解釈の世界に住する...
戸坂潤 「思想としての文学」
...薬師など諸仏の住する清浄国土を現わす画だから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...野馬群住する地に産するから馬精より生ずといわれ...
南方熊楠 「十二支考」
...けだし畜生で回教の楽土に永住するを得たるものこの犬のほかに九あり...
南方熊楠 「十二支考」
...わたくしの記憶に常住することになった...
森鴎外 「細木香以」
...村に住する寡婦(かふ)の生計が...
柳田国男 「木綿以前の事」
...今筆者の居住する黒土の高台あたりも...
柳田国男 「雪国の春」
...門からはいると正面に役所と役人たちの居住する家があり...
山本周五郎 「さぶ」
...米国に居住する各国人種によって組織されておるものと承わっております...
夢野久作 「暗黒公使」
...大河の決するが如き勢をもって朝鮮に移住する漁民(りょうみん)だけが...
夢野久作 「爆弾太平記」
...大衆文学という仕事では純文学と自認し安住する人にはちょっと分ってもらえない実社会面への顧慮やつらさがどうしてもここにおこる...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...しかし人はこの物質的な世界に何の不足もなく安住することができるか...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
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