...僕は自分の穢さと低さとを反省する毎に正しき人の怒りが自分の頭上に爆發することを當然と思はないことはなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...高度は一千メートルという低さです...
海野十三 「怪塔王」
...そこで人間の論理はこの時、高さ低さ、深さ浅さ、広さ狭さ、具体的抽象的、等々そのものを以て、立場の概念そのものと等値することが出来るのである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...夜の雪空は、暗い低さで、積った雪あかりに、やっと、道は見えていたが、急な曲り角になると、田圃の中へ、飛び込みそうになっては、危く身を躱して、走らなくてはならなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...そんなこの世の名誉に満足していた私の低さをあわれむのである...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...趣味の低さを別にすれば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...高低さまざまなケースのなかで...
久生十蘭 「あなたも私も」
...国民の思想感情を自分らの低さまでひきさげようと企てるなんてけしからん話です...
久生十蘭 「だいこん」
...高低さまざまに掛けている...
久生十蘭 「地底獣国」
...――そしてそれらの高低さまざまな墓石のむらがりの上には...
堀辰雄 「花を持てる女」
...妻の活動能力の低さ...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...話の筋は結局ききてである働く人々の生活や文化の低さを莫迦(ばか)らしく漫画化したようなものが多くていい心持はしない...
宮本百合子 「“健全性”の難しさ」
...物質の乏しさ=精神の低さというところとではちがいのひどさがこわいようなものですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現実に対して同じような低さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ここで書かれているような熱度の低さで生きていたとは信じられない...
三好十郎 「恐怖の季節」
...国民全般の無知と無能――つまり日本人の低さだ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...女は源氏が美しければ美しいだけ自身の価値の低さが思われて悲しいのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...甲谷はもう宮子に叩かれ続けた自尊心の低さのために...
横光利一 「上海」
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