...但し主として秋水幸徳傳次郎が相州湯ヶ原の温泉宿より拘引せられたるを報ずるのみにして...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...但しいつも一杯だけだぞ」それから僕は二食をうどんにし...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...但し天下は皆王土であり...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...但し、此の縁談が纏(まと)まったのは将軍家の口添えの結果であった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それは初めて哲学に従来期待されていた処のかの全般性を再び獲る機会があるであろう(但し科学が実証的であるからと云って科学の全般性は保証されない)...
戸坂潤 「科学方法論」
...――但し主に経済学の方法論に経済哲学の名をつけたのは左右田喜一郎・杉村広蔵・大西猪之介の諸氏のもの...
戸坂潤 「科学論」
...――文化の自由はその云わば上限に於ては神学的自由(但し人間の神に対する自由)に行きあたり...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...但し玄文社合評会の為めなり...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...但し、艦上に於ては前王として出来る限り厚遇すると、独逸艦長が保証していることを、マターファは附加えた...
中島敦 「光と風と夢」
...但し、衆議院解散の場合には、その期間滿了前に終了する...
日本国 「日本國憲法」
...其處を出て城の方へ坂を上つて行くと、上り詰めた右側に高く、同じやうな樣式の、但し、ずつと品格のある建物が、私たちの目を惹いた...
野上豐一郎 「ウォリクの城」
...但し有待(うたい)の依身(いしん)なれば...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...但し籍の方なら當分置いておいていいよ‥‥俊助も孝助も分別がついて來てゐるのだし...
林芙美子 「或る女」
...但しそれは花嫁に持参金が十二万もついている場合に限られていた...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...但し書きをしないで...
水野仙子 「脱殼」
...これは但し図書館仕事ですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...但し、その時に飲酒していない者、又はアルコール中毒者でなければ単に阿片程度の愉楽な麻酔を感ずるに止まるという、極めて便利なものでありますが、非常に得難い液体でありますから大切に保存致しておりましたものが、計らずも今度役に立つ事と相成った次第であります...
夢野久作 「暗黒公使」
...但し、そんな場合に何故そんな風に私が動き出して行くのかという理由は、説明しようとしても説明出来ないのだから、私は難事件になればなる程たった一人で仕事をする事になる訳である...
夢野久作 「暗黒公使」
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