...何処(どこ)の佃煮屋漬物店にもとは普及していないが...
辰野九紫 「青バスの女」
...夕食―うどん三杯、飯二杯、蕗の佃煮で...
種田山頭火 「其中日記」
...佃煮はとてもおいしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...身辺整理、――掃除、洗濯、佃煮、等、等...
種田山頭火 「其中日記」
...焼蒲鉾と昆布に山椒の佃煮を送ると同時に...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...船の檣(ほばしら)茅葺(かやぶき)屋根の間に見ゆる佃島の眺望にして...
永井荷風 「江戸芸術論」
...(訳者思ふにこれ永代橋下の猪牙船(ちょきぶね)を描ける「東都名所佃島(つくだじま)」と題する図のことなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...お寿は佃(つくだ)で育って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...有(あら)ゆる騒音の佃煮(つくだに)...
羽志主水 「越後獅子」
...佃(つくだ)から出た渡船(わたしぶね)には...
長谷川時雨 「佃のわたし」
...佃(つくだ)と川崎が目当て場になります」「なるほど...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...佃のあたりをうろついているんでございますが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...佃煮の如き者一種にてそれさへ十人の食に足らず...
正岡子規 「従軍紀事」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...佃煮(つくだに)にしたりしますが蕗味噌はどうします」妻君「先ず蕗の薹を湯煮ておきまして全体なら白胡麻ですが私どもでは胡麻の代りに南京豆を摺鉢でよく擂って味噌を交ぜてお砂糖で味をつけてその中へ蕗の薹を入れて鍋でよく煮たのです...
村井弦斎 「食道楽」
...〇・三〇で干物とうぐいす豆と佃煮(つくだに)を買い...
山本周五郎 「青べか物語」
...あみの佃煮と酒とで助長しているようであった...
山本周五郎 「季節のない街」
...四浜町(はまちょう)菖蒲河岸(あやめがし)の御船御殿というのは、将軍家船(ふね)お成(なり)の節に、御台所(みだいどころ)づき大奥の女中たちが、よそながら陪観(ばいかん)するお数寄屋であったが、いつからか、そこにあでやかな一人の貴婦人が棲むようになり、侍(かしず)く老女や、多くの腰元たちと共に、佃、品川の海の眺めを静かに、小さな女人国とも云える――大きな女世帯とも云える、不思議な、生活を営んでいた...
吉川英治 「剣難女難」
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