...打明けます折もつい伸々(のびのび)と心苦しく...
泉鏡花 「薄紅梅」
...淋しいようでまた伸々とした自由さを私の心に伝えた...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...伸々(のびのび)した...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...――温泉が豐富で人氣のない夜更けの風呂場に伸々と體を沈めてゐると...
林芙美子 「大島行」
...私は伸々と手足をのばして枕の下に入れてある財布にさわってみた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...こんな伸々と自然のままな姿で生きていられる世界もある...
林芙美子 「新版 放浪記」
...岩井繁雄はいかにも伸々した...
原民喜 「翳」
...彼は伸々とした如何にも軽妙な態度で二三の婦人と気持よく言葉を取り交わしながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...寝床の上に伸々と横はることであるとしか思はれなかつた...
平出修 「逆徒」
...」馬鹿に氣が伸々(のび/\)として來る...
三島霜川 「平民の娘」
...伸々(のび/\)と春の光に温(ぬく)められるやうな心地になツてゐた...
三島霜川 「平民の娘」
...伸々と横になっていらっしゃるあなたの手脚に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
藪田忠夫 「休日に」
...又招魂社(せうこんしや)の境内へ子供等を伴(つ)れて行(い)つたりするのも気が伸々(のび/\)する様であつた...
與謝野寛 「執達吏」
...爽かな、伸々する心持、稻田を隔てゝ小高い丘の上には麥が黄になりかゝつて一面に連つてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...伸々(のびのび)...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、後の空席に、伸々と、坐をひろげて、『これで、爽々(せいせい)しましたよ!』『だが、曾根崎の芸妓(げいしゃ)だけは、残して置いてくれてもよかったな』『はははは』すると、ぷいと、その笑い声の中から突っ立った町人があった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...タイヤなどというものは頬張ってみたこともないように伸々(のびのび)しているのだ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索