...糟谷(かすや)はいよいよ平凡(へいぼん)な一獣医(じゅうい)と估券(こけん)が定(さだ)まってみると...
伊藤左千夫 「老獣医」
...待合入りをする旦那(だんな)の估券(こけん)に触(さわ)る...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...どれだけ自分の店の估券にかかわるかをよく承知しているので...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...之を估(う)りて售(う)れざらんことを恐れ...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...估計縁(こけいいんえん)...
田中貢太郎 「続黄梁」
...本当に十分に估価(こか)し玩味(がんみ)するためにはその後の三十年の体験が必要であったのである...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...線香と花估(う)るゝ事しきりに小僧幾度か箒(ほうき)引きずって墓場を出つ入りつ...
寺田寅彦 「半日ある記」
...たとえそういう詩形の存在を概念的に知っていたとしてもほんとうにその内容を理解し正当に估価(こか)し得たであろうという事はほとんど不可能であると思われる...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...重(おも)なる商估(しょうこ)の手によりて行われ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...博覧会閉会の後(のち)巴里に留(とどま)り修学せんと欲したれど学資に乏しかりしかば志を変じ商估(しょうこ)となり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...いづれにしてもこれが商估の手に渡つて...
永井荷風 「来訪者」
...売ろうと估(こ)かそうと疚しいことなんぞ少しもない...
久生十蘭 「魔都」
...それもあまり估券にかゝはるような気がして凝つと堪(こら)へた...
牧野信一 「女優」
...識る所の書估の云ふを聞くに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...夏剳記及附録抄の版を書估(しよこ)に与ふ...
森鴎外 「大塩平八郎」
...商估(しょうこ)の業(わざ)をも好まぬので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...御門構えの估券(こけん)にかかわる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...これは估券(こけん)にかかわるからな...
吉川英治 「源頼朝」
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